2006 Fiscal Year Annual Research Report
間葉系幹細胞を用いた脂肪萎縮性糖尿病に対する新規細胞治療法の開発
Project/Area Number |
18890091
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野口 倫生 京都大学, 医学研究科, 医員 (00432394)
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Keywords | 糖尿病 / 再生医学 / 間葉系幹細胞 / 細胞移植 / 脂肪萎縮性糖尿病 |
Research Abstract |
脂肪萎縮性糖尿病に対する多能性幹細胞を用いた新規細胞治療法の開発 申請者らは、レプチン過剰発現トランスジェニックskinnyマウスを開発してレプチンの摂食抑制作用とインスリ感受性亢進作用を証明した(Diabetes 1999,J Clin Invest 2000,J Clin Invest 2000)。我々は、skinnyマウスとの交配により脂肪萎縮症モデルA-ZIP Tgマウスのインスリン抵抗性と高血糖が著明に改善することを明らかにし(Diabetes 2001)、さらに臨床応用へと展開しヒト脂肪萎縮性糖尿病のレプチン補充療法を行い(N Engl J Med 2004)、6症例全例で劇的な改善効果を証明した。 申請者は、ヒト脂肪萎絡欧糖尿病の根本的治療としての、多能性幹細胞を用いた細胞治療法の新規開発の研究に従事してきた。倫理委員会に申請し口腔外科との共同研究で、ヒトの抜歯した歯に含まれる間葉系幹細胞からの脂肪細胞の分化を目指して、ヒト歯髄由来間葉系幹細胞の単離、培養、脂肪細胞への分化誘導の研究を行った。また骨髄由来間葉系幹細胞の単離、培養、脂肪細胞への分化誘導の研究も行っている。またヒト脂肪細胞を移植するレシピエントのモデルマウスの開発も行っており、脂肪萎絡既糖尿病モデルヌードマウスの開発がRIKEN変異マウス開発チームとの共同研究で成功した。現在このモデルマウスの詳細な代謝プロファイルを解折中である。今後、細胞移植等による病態改善効果について検討を重ねていく予定である。
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