2006 Fiscal Year Annual Research Report
爪白癬を有する糖尿病患者に対する外用抗真菌薬と爪研磨併用フットケアの効果の検証
Project/Area Number |
18890095
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澄川 真珠子 京都大学, 医学部(保健学科), 助手 (20432312)
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Keywords | 爪白癬 / 糖尿病 / 爪研磨 / フットケア |
Research Abstract |
H18年度においては、爪白痴を有し、経口抗真菌薬を使用していない糖尿病患者24名に対して、外用抗真菌薬に併用して爪研磨を取り入れたフットケア介入を6ヵ月間以上継続し、その効果を検討した。爪白痴の病型は、SWO(Superficial White Onycoraycosis:表在型爪白痴)症例は8名、DLSO(Distal-Lateral Subungual Onycomycosis:顕在型爪白痴)症例16名であった。爪白痴状態の評価は、臨床評価基準SCIO(Scoring Clinical Index for Onychoraycosis)を用いた。介入の結果、SWO症例8名における爪白痴状態は悪化症例がなく、治癒症例は介入6ヵ月後の時点で2名(25%)であった。またDLSO症例では、SCIO得点が介入前18.1±6.5点が6ヵ月後14.6±6.6点となり、介入前と比較して有意に得点が低下した。以上のことから、外用抗真菌薬に併用して爪研磨を取り入れたフットケア介入は、爪白癖に対して有効であり、SWO症例では治癒に導くことも可能であった。 また、介入により患者の足に対する意識が向上し、教育効果があったと考えられた。以上のことから爪研磨を行うフットケア介入は有用であると考えられた。 さらに、外用塗布の頻度が高い人のほうが、治療効果が高いことが示唆されたことから、H19年度においては、外用塗布に関するセルフケア行動を高める介入を強化し、外用塗布継続の有用性に関する検討を加えたい。
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