2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18890149
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
後藤 瑞生 Oita University, 医学部, 助教 (70433050)
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Keywords | エピプラキン / ケラチン / 創傷治癒 |
Research Abstract |
自己免疫性表皮下水疱症の自己抗原として同定されたエピプラキンは、その機能としてエピプラキンノックアウトマウスの解析結果より、表皮細胞のケラチンの分布に関係し、創傷治癒における表皮細胞の移動速度に影響を及ぼしている可能性を示唆された。 前回実験ではエピプラキンとケラチン6との分布の関連が指摘されていたため、今回、マウスケラチン6の発現量を野生型マウス、エピプラキン欠損マウス、ヘテロマウスのそれぞれの創部辺縁の組織より抽出したcDNAを使い、real time PCRにて測定した。結果、各マウス間ではエピプラキンの有無に関連した明らかな差は認められなかったが、これは、検体の数の不足及び創部よりcDNAを抽出する際の回収量が一定の条件を保てていないなどの実験背景に問題があったと思われた。これを解決するため、検体数を増やすことを考慮したが、real time PCRの試行に多くの費用が必要なため、現段階では困難であるとの判断を下した。また、in situ hybridizationにて実際に野生型、エピプラキン欠損型、ヘテロ型の創部におけるケラチン6の発現を可視化すべく、プローブの作成など準備を進めた。 なお、ケラチン6は正常部では毛包に、また創部では創部辺縁にケラチン16及び17と共に発現しており、ダイマーを形成している。そこで、ケラチン6のみではなく、ケラチン16及び17の発現も確認すべく、両者の蛋白質を作成するため、創部辺縁よりRT-PCRにて両者のcDNAを作成することとした。いくつかのプライマーを作成し、実際に何度もRT-PCRを施行してみたが、今のところ、解析に十分なcDNAは得られていない。なお、ケラチン5、10に対するポリクローナル抗体は作成し、エピプラキンとの関連を電子顕微鏡にて解析している。
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Research Products
(1 results)