2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18890167
|
Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
西村 文彦 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (70433331)
|
Keywords | 養子免疫療法 / 悪性脳腫瘍 / 樹状細胞 / インターフェロン |
Research Abstract |
まずin vitroでovalbmin(OVA)を発現しているmouse melanoma cell line(MO5)を培養し腫瘍細胞を準備した.C57BL/6系マウスに定位的に上記で準備したMO5を脳内に注入した.次に養子免疫療法のための腫瘍抗原特異的リンパ球を準備した.即ち、OVAに特異的なT cell receptorを発現するCD8+T cellを有するトランスジェニックマウス由来の脾臓からリンパ球を集めnaive CD8+ T cellsを選択した.培養中に様々なサイトカインを加えてinterferon gammaを分泌するtype I cytotoxic T cell(Tc1)に3-4日間で誘導し,上記脳腫瘍モデル作成6-7日後に静脈投与した(養子免疫療法).腫瘍内投与するための樹状細胞(DC)は,C57BL/6(H-2^b)系マウスの骨髄細胞から採取培養を行なった.腫瘍モデル作成後,5日目に腫瘍内へDCを定位的に投与し,翌日に養子免疫療法として,Tc1を静脈投与した.非治療群,腫瘍内へのDC投与なしでTc1の静脈内投与のみの群,腫瘍内へのDC投与ありでTc1静脈投与した群の生存期間を観察し,治療の効果を判定した.その結果DCの腫瘍内投与とTc1の静脈投与を行った郡で最も有意に生存期間の延長が認められた.さらに各群において養子免疫療法数日後に,brain infiltrating lymphocytes(BILs)を分離採集し,PE-conjugated OVA specific MHCclassItetramer,およびFITC-conjugated anti-CD8 antibodyで染色しflow cytometryにより,定量を行い比較検討した結果,DCの腫瘍内投与とTc1の静脈投与を行った郡で最も有意に多いBILを認め,このことが抗腫瘍効果を発揮し生存期間の延長をもたらしたと考えられた.
|
Research Products
(3 results)