2006 Fiscal Year Annual Research Report
顎顔面の形態発生に関与するL3/Lhx8遺伝子の機能解析
Project/Area Number |
18890168
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
井上 公秀 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (30433337)
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Keywords | L3 / Lhx8遺伝子 / ニワトリ胚 / pMiwIIIベクター |
Research Abstract |
1.pMiwIIIベクターへのL3/Lhx8遺伝子組み込み エレクトロポレーションに必要なニワトリ用のベクターpMiwIIIにL3/Lhx8遺伝子の組み込みを行った。制限酵素Cla IおよびHindIIIでベクターを処理し、chick L3/Lhx8を同様に処理した。両者をセルフライゲーションして、大腸菌にトランスフォームすることで必要なプラスミドが得られたことを確認することができた。このプラスミドには、GFPが組み込まれており蛍光顕微鏡により培養細胞への感染を確認し、L3/Lhx8遺伝子組み込みベクターの製作に成功した。 2.ニワトリ胚へのエレクトロポレーションによるL3/Lhx8遺伝子導入 1.で得られたベクターを用いて、エレクトロポレーション法によるニワトリ胚へのベクター組み込み型導入法を実施した。プーラーで作製した微小直径ガラス管により、ニワトリ胚の頭部に遺伝子組み込みベクターを注入し、エレクトロポレーション法にて遺伝子導入をおこなった。Stage10のニワトリ胚での実験では、前脳に注入できる遺伝子量の適正化が困難であった。油圧式のインジェクターにおいては、適正な注入量の確定が困難に思われたため、急遽空気圧式のインジェクターを導入したところである。現在、この装置による注入量の適正化を模索している。これまでの実験結果より、胚のstageが大きくなった場合において感染力が低下する可能性が示唆された。このことから、遺伝子導入を行う適切なstageを見極める必要性が明らかとなった。 3.L3/Lhx8遺伝子導入ニワトリ胚のインサイチューハイブリダイゼーション 遺伝子導入を行ったstage10のニワトリ胚については、ホールマウントならびに凍結切片にてDig-RNAプローブを用いたインサイチューハイブリダイゼーション法を行った結果、顎顔面領域においてL3/Lhx8RNA発現は認められないことが明らかとなった。
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