2006 Fiscal Year Annual Research Report
高次脳機能におけるニューロナルロイシンリッチリピート4の機能解析
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18890170
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
板東 高功 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (00423963)
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Keywords | 神経科学 / 発生 / 脳高次機能 |
Research Abstract |
まず、高次脳機能におけるNeuronal leucine-rich repeat 4(NLRR4)遺伝子の機能を解析するためNLRR4の発現の解析を行った。ノーザンブロット法を用いて解析行ったところ海馬、視床下部、脊髄や後根神経節に発現が認められた。最も強い発現が認められた後根神経節において、発生に伴って発現解析を行ったところ出生後0日、7日、14日、成体のすべてで発現が認められた。特に、出生後0日から強い発現が認められ、生後7日で最も強く出生後14日では発現量は半分以下に減少し、成体においてはさらに弱い発現が認められた。そこで、どの細胞がNLRR4遺伝子を発現しているか検討するためin situ hybridization法による解析を行った。NLRR4遺伝子は1部の小型の神経細胞に発現が認められた。小型神経は外因性の熱刺激、機械刺激や化学刺激を受容し中枢へとシグナルを伝えることが知られており、NLRR4遺伝子が1次感覚神経で機能している可能性を示唆している。また、生後0日から7日においての神経細胞はシナプス形成が最も盛んな時期であり、NLRR4遺伝子が出生後の時期に後根神経節の小型神経細胞のシナプス形成に関わっている可敵性示唆している。現在、その発現細胞中詳細についてTrkAやRetとの2重染色により解析を行っている。また、NLRR4遺伝子欠損マウスの小型神経細胞の挙動を免疫染色により検討しているところである。
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