2006 Fiscal Year Annual Research Report
我が国の自死遺族支援の実態調査-支援者の「語り合う会」での経験-
Project/Area Number |
18890202
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
小山 達也 東京女子医科大学, 看護学部, 助手 (90408568)
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Keywords | 自殺 / 遺族 / グループ / 経験 |
Research Abstract |
今年度は、自死遺族支援に関する文献などの検討を詳細に行ない、現在までに我が国で行われている自死遺族支援の現状、活動団体、また海外で行なわれている自死遺族支援についての把握を行った。文献検討などから支援者の「語り合う会での経験」を調査するために、「運営スタイル(頻度・開催場所・当目の流れ)」「会のルールや決まりごと」「困難な場面」「スタッフについて」「会の意義」などの項目のインタビューガイドを作成した。研究協力者とともに、インタビューを行う対象団体を選定し、調査協力を求め、実際に活動をしている自死遺族グループ7団体にインタビューを行った。現在、分析を行っている途中であるが、インタビューの結果から、運営のスタイルとして、主に参加者を死別した対象者に分けて会を実施するグループと、死別の対象者に分けることなく会を行うグループに区別された。また活動の頻度は、1ヶ月に1回、もしくは2ヶ月に1回の開催であった。開催場所は、団体の事務所的機能のある場所、公的機関の借用、精神保健福祉センターとの連携などで行われていた。すべての団体には、会のルールや決まりごとがあり、参加者へ口頭または用紙で説明を行い、会を円滑に進行するため、また参加者同士の二次的な被害を防止するために、ルールや決まりごとを作成していることが明らかになった。 研究の第二段階として、自死遺族の全国的な活動の状況を調査するために、自死遺族のグループの経験の詳細な質的分析とともに、質問紙調査に向けた質問項目を選定している段階である。
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