2006 Fiscal Year Annual Research Report
双極性障害とミトコンドリアDNA欠失神経細胞に関する研究
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18890237
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
福家 聡 独立行政法人理化学研究所, 精神疾患動態研究チーム, 研究員 (20422660)
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Keywords | mitochondria / bipolar disorder / POLG / mtDNA / neuron / mood disorder / BrdU / CPEO |
Research Abstract |
双極性障害を含む気分障害とmitochondria DNA(以下mtDNA)の変異・欠失の関係を明らかにするために、mtDNA複製に中心的な役割を果たすヒトDNA polymerase γ catalytic subunit(以下POLG)遺伝子をクローニングした後に、mtDNAの変異・欠失を蓄積するヒト神経細胞モデルの樹立を目的として、(1)先行研究から遺伝子改変マウスにおいて既にmtDNA変異・欠失の報告があるD198A変異とD274A変異、(2)先行研究から実際に欠失mtDNAおよび気分障害を併発するCPEO (chronic progressive external ophthalmoplegia)家系で見られるH932Y変異とY955C変異、(3)当研究室において双極性障害患者のゲノム配列より見つかった複数の新たな変異、以上をそれぞれ導入したヒトPOLG遺伝子変異体を作製した。現在、これらの変異遺伝子を安定的・調節的に発現するヒト神経芽細胞株SH-SY5Yの樹立中である。 また、エキソヌクレアーゼ活性が低下するD257A変異(ヒトD274A変異に相当)を持ったpolg遺伝子knock-inマウスは、既にWisconsin大学のProlla博士より供与・輸入済み、現在繁殖させている。更に、BrdUを用いたSouth-Western blottingによる新生mtDNAの検出方法をほぼ確立した。
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Research Products
(1 results)