2019 Fiscal Year Annual Research Report
Science behind Restricted Electron-Hole Recombination in Metal-Doped NaTaO3 Photocatalysts
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18F18029
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大西 洋 神戸大学, 理学研究科, 教授 (20213803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUDRAJAT HANGGARA 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 半導体光触媒 / 人工光合成 / 電荷分離 / カチオンドーピング / ペロブスカイト / 濃度傾斜 / 水分解反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
Sr2+カチオンをドーピングしたタンタル酸カリウム(KTaO3)光触媒、およびLa3+をドーピングしたタンタル酸ナトリウム(NaTaO3)光触媒を対象に選んで、単一金属元素のドーピングによる収率向上のしくみを解析した。どちらの光触媒においても、ドーピングした金属元素は光触媒微粒子(一辺100 nm程度の角の丸い立方体)全体に均一に分布するのではなく、微粒子の表面付近に集中的に濃く分布していた。高濃度層の厚さは3 nm程度である。赤外吸収分光で評価した光励起電子量と水の全分解反応速度は、これら金属元素のドーピングによって10倍程度向上した。光触媒を合成するときの加熱時間を長くすることによって、ドーピングした金属元素を意図的に均一分散させた光触媒は、ドーピングしない光触媒と大差のない光励起電子量と全分解反応速度しか示さなかった。これらの実験結果にもとづいて、ドーピングした金属元素の濃度傾斜(光触媒微粒子表面で濃く内部で薄い)が伝導帯下端のエネルギー傾斜を作り出すために、光励起された電子と正孔が空間分離されて光励起電子量が増大し、水分解反応が加速されるしくみを提案した。 本年度内に査読付き原著論文3報を公開し、さら複数の原著論文を2020年度中に上梓する予定であり質・量ともに十分な研究成果を上げることができた。さらに、Hanggara Sudrajat(外国人特別研究員)が共同研究活動をとおして日本国内に多くの知己を得たことを強調したい。研究期間満了とともに母国インドネシアに帰国したSudrajatはUniversitas JemberのDepartment of Chemical Engineeringに着任した。放射光実験など必要に応じて再来日することも含めて、本研究で築いた協力関係をさらに発展させて、日本とインドネシアの科学交流を牽引する人材となることを大いに期待できる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)