2018 Fiscal Year Annual Research Report
Microwave-Assisted Continuous Flow Scale up of Transition Metal-free Cross Couplings
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18F18030
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
則包 恭央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (50425740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARHAM JOSHUA 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 有機合成 / マイクロ波 / フロー合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、遷移金属触媒を用いないクロスカップリング反応において、マイクロ波加熱とフローケミストリーを組み合わせた効率的な連続合成手法開発を行う。触媒にマイクロ波を直接吸収させる現象(MADC)を実証することにより、通常の加熱に対して反応効率の向上を目指す。フロー系における通常の加熱では流路に同心円状に温度ムラが生じるが、マイクロ波加熱では一様な加熱が期待でき、大量合成への適用が容易である。本研究課題の最終的な目標は、有機太陽電池や有機トランジスタに用いるπ共役系有機材料の効率合成への適用を目指す。本研究によって、学術的に有意義な知見が得られるだけでなく、材料の生産性向上、コスト削減、低環境負荷および生産現場の安全性向上が期待される。 今年度は、スチレン誘導体を用いたCアルキル化反応について検討した。アルキル置換複素環化合物、ケトン、イミン、ニトリルやアミドのカリウムエノレートタイプの前駆体は、スチレン誘導体とCアルキル化反応を起こすことが知られており、創薬での有用なプロセスであると期待されている。一方でこの反応については、反応機構については明らかではなかった。そこで、上記反応について実験及び理論計算的手法で詳細を検討し、反応速度、収率および選択性を支配する因子を検討した。さらにこの知見を活用しMADC適用可能性について検討を行った。その結果、特定の金属複合体の遷移状態の存在で反応速度と選択性を合理的に説明できることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
反応モデルの探索を行ったが、マイクロ波加熱によるフロープロセスの適用には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
適切な反応モデル系を見出し、マイクロ波加熱による条件検討を効率的に実施する。有望な系においてはフロー系によるMADCを実証する。
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Research Products
(3 results)