2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ultra-high-performance fiber-reinforced concrete dramatically improving safety of infrastructures
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18F18053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野口 貴文 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80208321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM HONGSEOP 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 超高強度 / 繊維補強 / コンクリート / 衝撃破壊 / 非晶質鋼繊維 / ひずみ速度 / 繊維長さ / 靱性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度については、大きく分けると以下の2つの成果を得た。 1)薄板形非晶質鋼繊維及びフック形鋼繊維補強セメント複合体の引張挙動に及ぼすひずみ速度の影響 本研究では、薄板形非晶質鋼繊維およびフック形鋼繊維により補強されたセメント複合体について、ひずみ速度が引張挙動に与える影響を評価した。その結果、非晶質鋼繊維は繊維とマトリックスの付着性能が大きく、薄板形状によってひずみ速度に関わらず繊維が引き抜かれず、破断することを確かめた。一方、フック形鋼繊維は静的荷重ではマトリックスから引き抜かれたが、高ひずみ速度では繊維が引き抜かれずマトリックスが破壊する挙動が現れた。非晶質鋼繊維補強セメント複合体の引張強度、ひずみ能力および靭性は、フック形鋼繊維補強セメント複合体に比べて大きいが、動的増加係数は小さくなることがわかった。 2)薄板形非晶質鋼繊維の長さが繊維補強セメント複合体の動的引張挙動に及ぼす影響 本研究では、非晶質鋼繊維の長さおよびひずみ速度が繊維補強セメント複合体の引張挙動に及ぼす影響について調査した。その結果、静的および動的ひずみ速度条件で長さ30mm非晶質鋼繊維は、繊維の比表面積と形状比が大きいため、マトリックスとの付着性能が優れるので、繊維がマトリックスから引き抜かれず破断される傾向が現れた。一方、長さ15mmの非晶質鋼繊維は、形状比が小さく繊維の混入個体数が多いため、マトリックスとの付着効率が減少して繊維がマトリックスから引き抜かれた。繊維の形状比が大きいほどマトリックス内部での拘束力と架橋作用の範囲が大きいため、引張強度、ひずみ能力および引張靭性が増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本的な実験は、受入研究者が来日前に実施していており、その応用的な研究を来日後に実施する形となったため、スムーズに研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ここまで、研究は当初の計画通り順調に進んでおり、このままの状態を保ち続けることを心掛ける。今年度は2年目(最終年度)になるので、前半で実験を終了させ、後半には研究成果を査読付き論文集に投稿することに注力する。
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Research Products
(2 results)