2018 Fiscal Year Annual Research Report
ヤドカリウイルスの新奇生活スタイル(宿借性)の証明
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18F18086
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
鈴木 信弘 岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (70206514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAS SUBHA 岡山大学, 資源植物科学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | ヤドヌシウイルス / ヤドカリウイルス / 菌類ウイルス / dsRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
果樹白紋羽病菌のウイルスハンティングの過程で、ユニークなウイルス/ウイルス間相互作用を発見した。本菌から得られるウイルス精製画分からは、ヤドヌシウイルス(YnV1), ヤトドカリウイルス(YkV1)が検出された。YnV1は非分節型dsRNAウイルスで、 キャフプシド蛋白質(CP)とRNA合 成酵素(RdRp)をコードする。YkV1は RdRpドメインとプロテアーゼトドメインをコードするプラス(+ )1本鎖RNAウイルスである。具体的に下記の項目を実施し、 「ヤドカリウイルスYkV1の宿借性」を証明した。 1) 作製済みのYkV1感染性cDNA上でRdRp触媒領域に変異を導入し、感染性の有無を調べた。既に、YkV1の感染性cDNAクローンを 確立してある。本クローンにRdRp触媒領域GDDあるいは対照として3'非翻訳領域に各種変異を導入し、感染性を調べた。その結果、3'非翻訳領域の変異株は複製能を有していたが、RdRp変異株は感染性を消失した。2) YkV1感染性cDNA上で様プロテアーゼ触媒領域に変異を導入し、感染性の有無を調べた。感染菌糸より精製した粒子画分中 に、YkV1にコードされると考えられる100 kDaのRdRp領域とC末端側の40 kDa蛋白質の検出に成功した(Zhang et al., Nat Micro biol 2016)。1)と同様にプロテアーゼ触媒領域--GDVEKNPGP---に変異を導入し、ウイルス複製能を調べた。その結果、複製能を保持している変異株と消失した変異株が得られた。2A様プロテアーゼ活性とウイルス複製への影響をさらに調べる必要がある。 以上の結果は、YkV1の複製にYkV1 RdRpが必須であることが明らかとなり、その活性に2A様プロテアーゼが必要である可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請時にて提案した研究項目を実施し、目的達成に貢献するデータを得た。
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Strategy for Future Research Activity |
上記のように、YkV1(RNA型の新奇Virophageと提唱)の感染戦略・両ウイルスの唯一無二の共生関係を詳らかにした。 1) 作製済みのYkV1感染性cDNA上でRdRp触媒領域(GDD)に欠失(GD)および置換変異(GAD)を導入し、感染性の有無を調べた。対照として3'非翻訳領域2箇所に変異を導入する。その結果、3'非翻訳領域変異株は、複製能を維持していたが、RdRp触媒領域の変異株の複製能は消失した。今後は、精製ヘテロ粒子中でmRNA合成活性があるかどうかを調べていく必要がる。 2) YkV1感染性cDNA上で2A様プロテアーゼ触媒領域--GDVEKNPGP---に変異を導入し、感染性の有を調べた。その結果、PGの変異株(NAGP, NTGP, NRGP, NPAP)は複製能は消失した。一方、変異株(KQGP, NPGA)は複製能を保持していた。興味深いことに、変異株株の複製能はプロテアーゼ活性と完全に一致した。すなわち、プロテアーゼ活性を維持している変異株は、複製能を有している可能性が示された。今後、プロテアーゼ活性と複製能の関係を詳細に調べる必要がある。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Novel, diverse RNA viruses from Mediterranean isolates of the phytopathogenic fungus, Rosellinia necatrix: insights into evolutionary biology of fungal viruses2018
Author(s)
Arjona-Lopez, J. M., Telengech, P., Jamal, A., Hisano, S., Kondo, H., Yelin, M. D., Arjona-Girona, I., Kanematsu, S., Lopez-Herrera, C., and Suzuki, N.
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Journal Title
Environ Microbiol
Volume: 20
Pages: 1464-1483
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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