2018 Fiscal Year Annual Research Report
Selective induction of functional epithelia from human iPS cell-derived nephron progenitors
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18F18092
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
西中村 隆一 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (70291309)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DE SHANKHAJIT 熊本大学, 発生医学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 腎臓発生 / 近位尿細管 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はヒトiPS細胞からネフロン前駆細胞を経由して腎臓組織を誘導することに成功している。しかし現時点では糸球体、近位尿細管、遠位尿細管が混在してランダムに誘導される。そこで本計画では、前駆細胞から機能的な近位尿細管を選択的に誘導することを目的とする。まずマウスを用いて分化マーカを同定し、胎仔由来及びマウスES細胞由来のネフロン前駆細胞から近位尿細管への誘導法を確立する。それをヒトiPS細胞に応用し、ヒトでの誘導法を確立する。本計画は多くの細胞種からなる腎臓において近位尿細管の細胞運命が決定される過程を発生学として解き明かすとともに、産物としての近位尿細管は、抗癌剤等の薬剤動態解析、薬剤開発のプラットフォームになるとともに、疾患の病態解明にも貢献することが期待される。
本年度はマウス発生の各段階で近位尿細管をFACSで単離し、遺伝子発現を網羅的に解析することで、この細胞系譜の分化・成熟マーカーを同定した。次いで前駆細胞が蛍光発色する遺伝子改変マウスからGFP陽性細胞を単離し、各ステップにおいて液性因子を組み合わせて添加することで、選択的に近位尿細管細胞を誘導する方法を探索した。検定FACS,qPCR,組織染色によって行ったが、マーカーによっては近位尿細管の誘導率を正確に反映しないものがあり、改善を試みている。またどの発生段階まで成熟しているか、それをどうやってさらに成熟させるかも大きな課題であり、検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マーカーによっては近位尿細管の誘導率を正確に反映しないものがあり、改善中である。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス胎仔由来のネフロン前駆細胞からの誘導法確立に注力したい。それと並行して機能を解析できる系を構築する必要がある。
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