2019 Fiscal Year Annual Research Report
Dearomative Functionalization of Arenes by Half-Sandwich Rare-Earth Catalyzed C‒H Additions
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18F18338
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
侯 召民 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (10261158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI WEI 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-11-09 – 2021-03-31
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Keywords | 希土類アルキル錯体 / C-H結合活性化 / クロム錯体 |
Outline of Annual Research Achievements |
脱芳香族的官能基化反応は、単純で入手容易な芳香族化合物から複雑な構造を有する脂環式化合物が得られることから、有機合成化学的に非常に有用である。これまでは、Birch還元やフェノール類の酸化反応などによって、脱芳香族化された化合物が得られていたが、利用できる官能基が限られていた。近年、脂環式化合物の合成法として、遷移金属に配位した芳香族化合物の脱芳香的官能基化反応が注目を集めている。マンガンやクロムに配位した芳香族化合物は、金属の配位によって芳香族性が低下しているため、求核試剤と反応させることにより、芳香族化合物に官能基を導入できる。しかしながら、この反応に用いられている求核試剤の多くは有機リチウム化合物に限られており、その高い反応性のため、基質適用範囲や官能基耐性に課題があった。理研の侯有機金属化学研究室では、ハーフサンドイッチ型の希土類触媒を用いることにより、ピリジン類のオルト位C-H結合の官能基化反応に成功している。本研究課題では、このピリジン類のC-H結合活性化反応とクロムに配位した芳香族化合物への付加反応を組み合わせることにより、脱芳香族化による脂環式化合物の合成反応の開発に着手した。2-メチルピリジンとフルオロベンゼンクロム錯体との反応で種々の希土類触媒を検討したが、対応する化合物は得られなかった。これらの触媒反応が進行しない原因について調べるために、触媒と基質の当量反応を検討した。その結果、はじめに想定していたアルキルピリジンのC-H結合活性化反応は起こらずに、スカンジウムアルキル錯体が、ベンゼンクロム錯体と反応し、脱プロトン化反応が進行していることがわかった。これらの反応を実現するためには、さらに触媒や反応条件の他、クロム錯体の配位子の検討が必要である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(1 results)