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2018 Fiscal Year Annual Research Report

Robust terrestrial photovoltaics in space: High-efficiency radiation-resistant CIGS sol ar cells

Research Project

Project/Area Number 18F18358
Research InstitutionTokyo University of Science

Principal Investigator

杉山 睦  東京理科大学, 理工学部電気電子情報工学科, 教授 (40385521)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) LIN TZU-YING  東京理科大学, 理工学部, 外国人特別研究員
Project Period (FY) 2018-11-09 – 2021-03-31
KeywordsCIGS太陽電池 / 宇宙用太陽電池 / 放射線劣化
Outline of Annual Research Achievements

太陽電池を宇宙空間に輸送するためには、その重量と大きさを極力抑える収納性を高くする必要がある。これらを同時に解決する方法の一つとして、インフレータブル構造へ適用可能で、人工衛星などに広く用いられている軽量フレキシブルな基板を用い、CIGS太陽電池を作製する必要がある。平成30年度(2018年度)は、これまで研究代表者が、ガラス基板上に作製してきたCIGS太陽電池のノウハウを用いながら、フレキシブルTi薄膜基板上にCIGS太陽電池の作製に取り組むことで、(a)Ga/(Ga+In)組成グレーディングプロファイルを調整し、宇宙用CIGS太陽電池の最適なバンドギャップの制御、(b)アルカリ金属をCIGS層に添加することによる電池特性の向上、(c)透明導電性酸化物層(ZnO/AZO層)の最適化による、高い透明性と高い移動度の両立、(d)半導体とTi基板との高付着性の確保、(e)Ti基板湾曲時に生じる欠陥の抑制技術、などの成果を得ることが出来た。

一般に半導体成膜を低温で行うと得られる半導体の結晶品質が悪いため、Ti金属薄膜を基板に用い、通常のCIGS太陽電池プロセスが行えるようにし、半導体堆積後の結晶品質の改善や基板との付着性を向上させる事を重点的に取り組んだ。得られたCIGS薄膜に対し、XRDやSEMなどの構造特性、PLなどの光学特性、および容量やJVなどの電気特性を行い、材料固有およびTi基板上に堆積したCIGS特有の欠陥の推定および欠陥低減技術を検討した。結果として、基板との付着性に富み曲げても劣化しにくい、発電効率14%程度(同様の条件で通常のガラス基板上に作製したCIGS太陽電池の効率は15-17%程度であった)のフレキシブルCIGS太陽電池を作製することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

◆ 申請時に計画したフレキシブルCIGS太陽電池の光電気変換効率の目標値(14%)を、開始から約6ヶ月で達成できたことから、本課題は順当に進展しているといえる。

◆ フレキシブルCIGS太陽電池に内在する欠陥について、定性的に解明することが出来、それらの知見を太陽電池製造にフィードバックすることが出来た。

Strategy for Future Research Activity

宇宙環境で太陽電池を安定して使用するためには、強い放射線や、寒暖差200度以上の急激な熱サイクルに耐えなくてはならず、また振動等打ち上げ時の環境に耐える必要がある。これまで、フレキシブル基板上に作製したCIGS太陽電池の、宇宙環境下での耐久性に関する国内外の研究報告例は無い。
平成31年度(2019年度)の研究では、試作したCIGS太陽電池を劣化させ、「どこから」「どのように」「どの程度」劣化するかを物理的に明らかにするとともに、コンピュータシミュレーションなどを併用し、劣化しにくい構造・材料・作製プロセス等の最適化を図る。
具体的には、作製した太陽電池に対して、電子線あるいは陽子線照射試験前後で、太陽電池の電流密度-電圧(J-V)測定及び容量-電圧(C-V)測定や電気化学インピーダンスその場観察を行い、劣化ダイナミクスを実験的に明らかにする。また、ヒートサイクル試験を20000サイクル程度(静止衛星軌道で3年程度)行い、劣化しにくい太陽電池の積層作製プロセスへフィードバックを図ることで、より長寿命な太陽電池を実現するための基礎物性を明らかにする。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 2018

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] Effect of annealing on CsF-treated CIGS thin film and solar cell2019

    • Author(s)
      I.Khatri, T. Lin, M. Sugiyama, T. Nakada
    • Organizer
      2019年 第66回応用物理学会春季学術講演会
  • [Presentation] Cesium-induced Surface Modification on Cu(In,Ga)Se2 Thin Film using Cesium Fluoride Post Deposition Treatment without Selenium-vapor Supply2018

    • Author(s)
      Tzu-Ying Lin, Ishwor Khatri, Matsuura Junpei, Kosuke Shudo, Mutsumi Sugiyama, Chih-Huang Lai, Tokio Nakada
    • Organizer
      平成30年度応用物理学会多元系化合物・太陽電池研究会年末講演会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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