2020 Fiscal Year Annual Research Report
Visible light driven photocatalyst for degradation of pharmaceutical wastewaters
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18F18387
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笹木 圭子 九州大学, 工学研究院, 教授 (30311525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEKAR KARTHIKEYAN 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-11-09 – 2021-03-31
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Keywords | 光触媒 / 酸化銅 / p型半導体 / 形態制御 / 還元剤 / コアシェル型複合体 / ヘテロジャンクション / 二酸化チタン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、p型半導体であるCu2Oの光触媒としての合成法について、形態制御、サイズ制御、副産物であるCuO, Cuとの複合化・成層様式、n型半導体との複合化などのさまざまなバリエーションを、構造的特性化および光学的特性化をしたうえで、フェノール系の薬剤物質の分解効率によって評価・検討したものである。 Cu2Oは低コストのp型半導体で、電子が存在することのできない価電子帯と伝導体のバンドギャップ(禁制帯)が2.17 eVであることから、可視光のエネルギーで電子励起が可能な可視光触媒となる。しかしながら、このバンドギャップの範囲でCu2Oは酸化還元反応を受けやすく、光学的安定性が乏しく、光化学反応のもととのある励起電子が容易に価電子帯に戻るという再結合を起こしやすい。これを克服すべく、これまでさまざまなCu2Oの構造上の改変の試みがなされてきたが、n型半導体であるTiO2との複合化がCu2Oの光酸化腐食を防ぎ、還元型酸化グラフェンとの複合化が比表面積の増大、バンドギャップの調節、励起電子の移動性の改善に効果的であることなどが明らかにされていた。 これらを背景として、本研究は、ナノスケールでCu2Oの形態制御、比較的資源量の豊富なTiO2との複合化法の改善、2次元材料であるグラフェンとの統合法の改善により、新規光触媒複合体の合成法を明らかにし、これを低濃度のフェノール系薬剤廃液の光触媒反応による分解無毒化に応用した。 本研究の成果は、3報の論文として公表し、さらに2編の論文を投稿中である。また、Materials Todayにbook chapter を発表し、Cu2Oの形態制御、サイズ制御、異種伝導体との接合様式の重要性を強調している。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)