2018 Fiscal Year Annual Research Report
Coherent Structured high temperature materials:Refractory High-Entropy Alloys
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18F18748
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
村上 秀之 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 上席研究員 (30212252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHEIKH SAAD AHMED 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 構造材料研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-11-09 – 2021-03-31
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Keywords | 高エントロピー合金 / 耐熱材料 / 組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高エントロピーをコンセプトとする新規耐熱合金の設計開発を行う。具体的にはbcc固溶体中にbcc規則相(B2)を整合析出させ、材料の強化を図る。申請者が新規に開発した高温強度を持ち靱性に優れたHfNbTaTiZr合金のHfとZrをそれぞれAl、Crに置換した合金系を候補とし、組成を変化させていくことによって相構造、微細組織にどのような影響を及ぼすかについて系統的に調べる。また、組成⇔組織⇔機械的特性⇔科学安定性の相関を検討することによって、最終的には現在用いられているNi基超合金を凌駕するような材料を提案することを最終目的としている。2018年度はほぼ3ヶ月と短期であるため、材料系の組織安定性についてCalphad法によって予測し、アーク溶解によって溶製する合金系を策定する。また、一部の合金のアーク溶解、組織構造解析も進めて行ことを予定とした。合金組成としてはAlCrNbTaTiMo系を基盤として、 AlxCr0.25Nb0.5Ta0.5Ti1.5Mo,(Xは可変)等を考えて いるが、その一部をアーク溶解に依って作製、それぞれの合金について組織構造をSEMーXRD装置等で解析することを目的とした。まずは候補となる材料を数種選択し、溶製を行った。具体的には AlCr0.25Nb0.5Ta0.5Tiの5元系合金の合金元素を変化させるとともに、Moを含有する合金も溶製し、それぞれ添加元素の影響、Mo添加の影響について考察した。並行して高温の力学特性と耐酸化特性の双方を合わせ持つ材料が開発できない場合を踏まえ、アルミナイズ処理を施した耐熱高エントロピー合金の評価も進めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標であった材料創製については、概ね予定していた合金の溶製を行っている。評価についても予定通り行っている。2019年度の学会発表の準備は着実い進んでいる
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Strategy for Future Research Activity |
材料探索によって耐酸化特性と力学特性のバランスが取れた耐熱高エントロピー合金を見出すことを目的としているが、所望とする材料が見つからない場合、材料表面のAlを濃化させる表面改質法である、アルミナイズ法を適用させて酸化特性を向上させる手段も考えている。2019年度は材料探索とアルミナイズによる酸化特性評価の双方を並行させて進めていくほか、アーク溶解法だけではなく、他のプロセスを用いた造形手法も考慮していく予定である。
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