2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of genetic tools for the annotation in Lactobacillus
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18F18782
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
下里 剛士 信州大学, 学術研究院農学系, 教授 (00467200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
VANDENHEUVEL DIETER 信州大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-11-09 – 2020-03-31
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Keywords | ゲノム編集 / 乳酸桿菌 / LGG / プロバイオティクス / CRISPR-Cas |
Outline of Annual Research Achievements |
乳酸菌やビフィズス菌など、プロバイオティクスを用いた発酵乳製品に対する人々の関心が高まっている。とくに乳酸菌の優れた健康効果が次々と報告され、健康維持・疾病予防といった観点から、機能性ヨーグルトが売り上げを伸ばしている。しかしながら、乳酸菌の健康機能については、機能自体の脆弱性の他、個人差が大きいことなどが問題となっている。そこで本共同研究では、近年注目されているCRISPR-Casシステムを用いたゲノム編集技術に着目した。ゲノム編集技術は、生物が持つゲノムDNA配列の中で、特定の箇所を高い精度で切断し、特定の遺伝子が担う形質を改良する技術である。すでに真核生物で広く利用されつつあるが、ラクトバシラス乳酸菌(乳酸桿菌)におけるゲノム編集の実績は極めて限定される。その理由の一つとして、ラクトバシラス乳酸菌は、外来性DNAの導入に対して働く、強力な防御システムの存在が示唆されている。本研究では、ラクトバシラス乳酸菌に対して、革新的なプロバイオティック効果(宿主に対する健康効果)を付与する新たな技術としてゲノム編集技術に注目し、Dieter Vandenheuvel博士(アントワープ大学・博士研究員)共同研究を行った。とくにラクトバシラス乳酸菌として、ヒト由来のLactobacillus rhamnosus GG株をモデル菌株として採用した。Lactobacillus rhamnosus GGはアレルギー、感染症および大腸炎の予防効果など、様々な機能性が報告されている世界的に有名なプロバイオティック乳酸菌である。その有用性が高く評価されている一方で、投与時期や投与量によってその効果に差異が生じることが課題となっている。本共同研究を受けて、ラクトバシラス乳酸菌におけるゲノム編集技術の確立に向けたツール開発が大幅に進展し、新たな乳酸菌機能の強化法として提案するための基盤が整備された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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