2018 Fiscal Year Annual Research Report
効果のある英語授業での活動の繰り返し~ICT機器を利用した振り返りと分析~
Project/Area Number |
18H00006
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田中 里美 金沢大学, 人間社会学域学校教育学類附属中学校, 中学校教諭
|
Project Period (FY) |
2018
|
Keywords | 即興対話 / 繰り返し / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
対話を繰り返すことが、英語でのコミュニケーション力を向上させる上でどう効果があるかを解明するため、昨年度から受け持つ本校2年生を対象に、実際の英語の授業で1対1の対話活動をした。①帯活動(ODP)②教科書の基本対話を変えた創作対話③起こりうる場面を想定した対話の授業と、原稿を書かない即興対話を繰り返した。平成30年度は、都合により4月から7月まで実施した。①は、1年生で40秒から始め2年生では60秒の対話を毎日全員が継続できた。②は、教科書の2回のやり取りを1年生では3回、2年生では4回を全員ができ、徐々に表現豊かな対話が見られるようになった。③は、総合学習「金沢フィールドワーク」で外国人観光客に課外インタビューしたことを想起し、『外国人観光客とのインタビューで金沢の魅力をさらに伝えるには? 』という課題で、2人に1台のICレコーダーを使い対話を3回繰り返した。授業後の感想では「外国人から質問を返される場合にそなえてODPで鍛えていきたい」「フィールドワークでできなかったことを授業で解決できた。授業の最初は会話が続かなかったが、最後は時間いっぱい(90秒)話ができた。機会があればまた試したい。」などの意見があった。他の成果として、学年全員実施の英検IBAの結果がある。1年生(156名)の12月に実施のリスニング問題の正答率は63%(R : リーディング61%)、2年生(157名)の7月では69%(R72%)と、いずれもリスニングの正答率が高かった。同IBAの英検レベル判定では、約半年間で2級(6人←4人)準2級(54人←15人)3級(70人←89人)4級(23人←45人)5級(4人←3人)と変化した。また、2年生7月で3級以上の生徒は130人(83%)に、準2級以上の生徒の割合が半年間で60人(38%)に達した。研究中断後は、対話の繰り返しで対話がどう変化するかをさらに分析する。
|