2018 Fiscal Year Annual Research Report
感染症の管理とリスクコミュニケーションスキル向上のための教材開発と授業実践
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18H00056
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Research Institution | 千葉市立蘇我中学校 |
Principal Investigator |
藤澤 隆次 千葉市立蘇我中学校, 教員
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | 意志決定 / 情報活用能力 / 感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
新学習指導要領では学習の基盤となる資質・能力として情報活用能力が位置づけられており, 様々な教科で横断的に育成していくためのカリキュラム開発が求められている。本研究では感染症が広まったときの対応を含めて, 感染症とリスクマネジメントに関する学習プログラムが今までに開発されていない点に注目し, 教科横断的な教材の検討と開発を行い, その実践を行った。授業実践期間は2019年1~2月, 実践対象は千葉市内の公立中学校の第3学年4クラス152名である。授業は筆者自身が行った。 生徒が問題解決に必要な情報を主体的に収集・判断・表現できるように工夫した教材を開発した結果, 設定した課題に対して, よりよく問題を解決する資質や能力を育成することができた。 なお, 本研究では, 米国科学教育プログラムSEPUP「SALI」に収録されているモジュール「Who infected whom Issues」および福島県の放射線教育を参考にした。以下, 開発した教材の概要を示す。 1. 「ジフテリア発生? 」 架空の町で発生したジフテリア(伝染病)について報じる新聞から情報の収集およびその分析を行う。 2. 「誰が誰にうつしたのか? Part1」 得た情報から, 発生したジフテリアが誰から誰へと感染し, 広がっていったかを推測する。擬似的な検査を行って保菌者や感染者を特定する。検査結果の情報(証拠)に基づいて考え, その広がりや感染ルートを確かめる。 3. 「誰が誰にうつしたのか? Part2」 ジフテリアは予防接種によってかなりの確率で防ぐことができる。ジフテリアの日本国内発症は近年確認されていないが, インフルエンザをはじめとする様々な感染症の予防法を考え, 感染の広まりを抑え, 感染を制御する手法を検討する。一例として, 手洗い・うがいの効果を検証する。
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Research Products
(1 results)