2018 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌アスペルギルス属のゲノム中に存在するフラノシダーゼの網羅的解析
Project/Area Number |
18H00331
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松永 恵美子 九州大学, 農学部, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | β-D-ガラクトフラノシダーゼ / ガラクトフラノース / 糖質分解酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 本研究では、糸状菌アスペルギルス属のゲノム中に存在する糖質分解酵素であるフラノシダーゼの網羅的解析を目的とし実施した。 研究方法 A. nidulansゲノム配列より推定フラノシダーゼ遺伝子を選出し、推定フラノシダーゼのRNAを抽出してcDNAライブラリーを作製した。作製したcDNAライブラリーを用いて、各遺伝子の大腸菌用プラスミドを作製、大腸菌内で発現・精製し、各精製タンパク質の酵素活性についてpNP-糖基質を用いて同定を行った。また、実際にA. nidulansの培養を行い菌体内および培養液のフラノシダーゼ活性を測定、また、推定フラノシダーゼ遺伝子の発現についての確認を行った。 研究成果 既知のアラビノフラノシダーゼ遺伝子や前研究で同定されたガラクトフラノシダーゼ遺伝子を用いて相同性検索を行い、推定フラノシダーゼ遺伝子を選出した。これらのイントロンを多く含むものはcDNAを作製し、それ以外はゲノムより推定遺伝子をPCRで増幅し、これらのcDNAや増幅したDNA断片を用いてプラスミドを作製し、大腸菌内で発現、精製を行った。これら精製酵素をpNP-糖基質を用いての活性を確認しところ、2つのガラクトフラノース特異的なガラクトフラノシダーゼを同定することができた。多くのアラビノフラノシダーゼも同定でき、それらすべてにおいてガラクトフラノシダーゼ活性も有することも判明した。実際にA. nidulansを培養し活性を測定したところ、菌体外、菌体内どちらにおいてもフラノシダーゼ活性が検出され、菌体外ではガラクトフラノシダーゼ活性が高く、菌体内ではアラビノフラノシダーゼ活性がより高いことが分かった。推定フラノシダーゼ遺伝子の発現についてRT-PCRで確認したところ、同定したフラノシダーゼ遺伝子はすべて発現していており、自然界の糖分解だけではなく自身の生合成にも関与することが示唆された。
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Research Products
(3 results)