2021 Fiscal Year Annual Research Report
メイフラワー・コンパクトにおける排除/包括の理論と環大西洋文化の再定位
Project/Area Number |
18H00654
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
下河辺 美知子 成蹊大学, 文学部, 客員研究員 (20171001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
巽 孝之 慶應義塾大学, 文学部(三田), 名誉教授 (30155098)
舌津 智之 立教大学, 文学部, 教授 (40262216)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | メイフラワー・コンパクト / 環大西洋文化 / 法と共同体 / 排除と包括 / 脱半球 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年に開始した本プロジェクトは2022年3月終了予定を一年延期し2023年3月に終了した。最後の二年間も多くの実績をあげた。アメリカ的空間囲いこみ運動の原点が、十七世紀のメイフラワー・コンパクトの効果であることを検証し、アメリカ空間に排除の機制が働いた事実をふまえ、メイフラワー・コンパクトの言語的・政治的・歴史的効果を十七世紀新大陸のみでなく、独立後の十八世紀、アメリカ拡張期の十九世紀、そして二十世紀から現在にいたるアメリカ文化の中で検証する方策を浮き彫りにした。その洞察を発展させて、コロナという脅威にみまわれた二一世紀世界を見る視点から人文研究の新しい局面に至る道筋が開けている。 研究会はこの二年の間に六回(オンライン四回、対面二回)実施した。オンラインのうち二回は国際企画であり、そのうちの一回("Transpacific Perspectives on Nineteenth-century American Literature" February 20, 2023)はズームの特質を最大限に利用した結果、日本、韓国、シカゴ、ニューヨークの四拠点の発表者が集うものとなった。研究代表者・研究分担者の業績としては、雑誌論文7点(英語論文2点)、学会発表9件(国際学会2件)、書籍7点(監修2点)となっている。また、研究会、国内外での研究発表の他、2021年には『脱領域・脱構築・脱半球:二一世紀の人文学のために』を出版した。研究分担者の一人巽孝之慶應義塾大学教授退職記念論文集の企画であるが、アメリカ文学研究者、イギリス文学研究者が共同参加することで本プロジェクトの基本方針である環大西洋的視座を浮き上がらせる本となり大きな反響が寄せられた。 本プロジェクト終了後の計画としては、2023年度中に研究成果発表のシンポジウムを行い、その後成果本の出版の準備に入る予定である。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)