2021 Fiscal Year Annual Research Report
感情労働の地域・階級間比較にみる「近代家族」、フェミニズム思想の越境性とその限界
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18H00702
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
中沢 葉子 (並河葉子) 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10295743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 伸子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 名誉教授 (00192675)
鳥山 純子 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (10773864)
吉村 真美 (森本真美) 神戸女子大学, 文学部, 教授 (80263177)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 女性 / 子ども / フェミニズム / イギリス / 西インド / 家族 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに行った研究を総括しつつ、次のプロジェクトへと発展させるための研究の総括として、本申請研究メンバーで二つのシンポジウムを企画した。同志社大学で行われたジェンダー史学会では、並河、森本、奥田に加えて日本史の長志珠絵を迎えて『女性たちの生を可視化する』とテーマで、文献資料では見えづらいとされる周縁化された女性たちの姿を可視化する試みを議論した。また、早稲田大学で開催された2022年度のヴィクトリア朝文化研究学会において、メンバーの並河、森本、奥田に英文学を専門とするを川津雅江とともに、シンポジウムを行い、ヴィクトリア朝的なジェンダー規範がヴィクトリア期のイギリスおよび植民地の多くの女性たちの生活実態とはかなり大きなずれがあったことを、ヴィクトリア朝期から20世紀半ばまでイギリスで続いた「親子離隔」の事例を具体的に検討した。これは、女性史と子ども学との融合を視野に女性史と子ども学の融合を視野に入れた共同研究の可能性について探るものであり、本研究をさらに発展させる方向性を探る試みである。 2023年3月に関西イギリス史研究会と共同で研究会を開催し、当該研究プロジェクトに関連するイギリス領西インドのうちドミニカとスコットランドの関係やブラジルなどのジェンダーや家族のネットワークなどについて、若手研究者の森井一真、野口駿之介氏の研究成果報告をもとに、植民地における家族や労働慣行とヴィクトリア朝的家族規範の関係について検討するなど、周縁的立場の女性と子どもたちについて当プロジェクトがカバーする地域や時代以外を専門とする研究者たちとの意見交換を進めたが、これも今後、「不自由労働」が近代世界でグローバルに移動してきたことをジェンダーの視点を取り入れながら総合的に研究するという本課題からの研究の発展性を探る試みである。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(17 results)