2021 Fiscal Year Annual Research Report
A New Approach to the Classificatory Order of Bureaucracy and Its Changes During Tang and Song Dynasty by Analyzing the System of Carriages and Clothing
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18H00725
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
阿部 幸信 中央大学, 文学部, 教授 (60346731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 聡 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40234819)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 車駕 / 衣服 / 唐宋 / 官僚制 / 礼制 |
Outline of Annual Research Achievements |
唐宋期に関する文献史料の整理はほぼ完了したので、状況が改善された時点で本来の計画に沿った検討を再開し、公表を進められるよう、図録本や関連書からの情報収集を継続した。一方、現地調査については、2021年度もすべて断念を余儀なくされた(繰越期間中の2022年度にも現地の状況は改善をみず、実施には至らなかった)。 こうした状況の中、「状況が改善された時点で本来の計画に沿った検討を再開」するための下準備の一環として、新規調査を要さない手持ちの資料を活用しながら、隋唐時代の制度の形成過程に焦点を当てた研究の深化と成果公表に努めた。その結果として、小林聡「漢唐間における鼓吹と女楽の下賜―国家と音楽の関係の一考察―」を得た。また、本研究課題と直接には関係しないものの、本研究課題の検討結果の一部をふまえた関連業績として、阿部幸信「南朝陵墓神道石獣の陰陽表現をめぐって」(『中央大学文学部紀要』〔史学〕67、2022年)を上梓することができた。 2022年度以降の調査再開に向け、海外の研究機関・研究者との連携に引き続き留意した。とくに、本研究課題に関心を寄せるキーン大学のXurong Kong氏からは、日本で共同研究を行いたい旨の申し出があった。それに応える形で、本研究課題と密接にかかわる研究計画として、JSPSの外国人招へい研究者(短期)に同氏の来日を申請し、採択された。ただしこの計画も、新型コロナウイルス感染症の影響で、2022年度に延期となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献史料の整理については順調に進んだものの、新型コロナウイルス感染症の流行拡大により、申請時に2021年度の実施を予定していた河北・河南での壁画調査は延期となった。これは繰越期間中にも状況が改善されなかったため、最終的に実現できずに終わった。 一方で、調査再開までに唐制への理解を深める目的で2020年度から進めていた南北朝隋唐期の礼制・官制に関する研究については、手元にある整理済みの既存資料を活用することで、着実な成果を挙げることができた。とはいえ、これはあくまでも本研究課題を補完する性質のものなので、本来の研究課題の方向性に従って評価すれば、全体としては「やや遅れている」と言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
現地調査については、新型コロナウイルス感染症の動向を見極めつつ判断する。期待どおり進まない場合には、上述したとおり、「状況が改善された時点で本来の計画に沿った検討を再開」するための下準備の一環として、新規調査を要さない手持ちの資料を活用しながら、隋唐時代の制度の形成過程に焦点を当てた研究の深化と成果公表に努める。
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Research Products
(1 results)