2020 Fiscal Year Annual Research Report
Northern Expansion and Adaptation Limitations of Temperate Neolithic Culture in Northeast Asia
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18H00739
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福田 正宏 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (20431877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江田 真毅 北海道大学, 総合博物館, 准教授 (60452546)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 新石器/縄文時代 / ロシア極東 / 日本列島 / 環境適応 / 国際学術交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度から令和3年度にかけて、ロシア側共同研究者とオンラインによる共同研究を継続するとともに、日本国内で調査を実施した。また本研究の中間報告として前半期の研究実績を報告書及び投稿論文において公開した。コロナ禍の影響により日露両国における野外調査を軸とした研究実施計画を遂行することはできなかったが、本研究全体の目的を達成するために代わりの調査研究を実施した。具体的な実施内容は以下の通りである。 1)2018年度に実施したロシア・ユダヤ自治州に所在するルチェイキ1遺跡及びビジャン4遺跡の発掘調査成果と、2019年度に実施した北海道宗谷地方における縄文時代遺跡群の実態調査の成果をまとめ、補足分析調査を実施してから研究成果報告書2冊を刊行し、あわせて論文発表を行うことで成果の公開を行った。 2)2019年度に着手した北海道宗谷地方における縄文時代遺跡群の実態調査に関連して、過去に稚内市立大岬小学校周辺で出土した遺物群を稚内市教育委員会から借用し、整理・分析を行った。 3)日露両国において採取した土器付着炭化物の放射性炭素年代測定及び同位体分析を行い、高精度編年構築に向けたデータ蓄積を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響による活動制限はあったが、ロシア側共同研究者及び国内における研究協力者とは常に連絡を取り合い、共同研究成果を公開することができ、一定の成果を挙げることができた。当初計画していた日露両国における野外調査を思うように実施することはできなかったが、本研究前半期に実施して蓄積されていた研究成果を時間をかけて整理・分析することができ、また関連する分析作業を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度もコロナ禍の影響は残ると思われるので、東北アジアにおける温帯性新石器文化集団の寒冷地適応に関する議論を進めるための野外・室内調査を日本国内で拡充させるとともに、ロシア側共同研究者とはオンラインにより随時連絡を取りながら、継続研究を進められるように体制を整える必要がある。
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Research Products
(9 results)
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[Book] 持続する志―岩永省三先生退職記念論文集―2021
Author(s)
小田裕樹, 小澤佳憲, 西江幸子, 桒畑光博, 渡邊誠, 石田智子, 主税英徳, 齊藤希, 丹羽崇史, 徳留大輔, 福田正宏, 松本圭太, Amgalantugs Tsend, Ishtseren Lochin, 李作女亭, 主税和賀子, 辻田淳一郎, 岩永玲, 上條信彦, 村野正景, 藤岡悠一郞, 米元史織, 佐藤廉也, 堤研二
Total Pages
873
Publisher
中国書店
ISBN
978-4-903316-68-0
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