2022 Fiscal Year Annual Research Report
A comparative study on non-assimilation strategies and trans-nationality of immigrants from each country in Brazil
Project/Area Number |
18H00767
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
丸山 浩明 立教大学, 文学部, 教授 (50219573)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 暁夫 日本女子大学, 文学部, 教授 (00186264)
ドナシメント アントニー 東海大学, 語学教育センター, 講師 (30734991)
山本 充 専修大学, 文学部, 教授 (60230588)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | トランスナショナリズム / 移民 / ブラジル / パラナ州 / 非同化適応戦略 / イタリア系 / 北パラナ |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の今回は、まだ実施できていなかったカストロ市のイタリア系移民を対象に、彼らの個人・家族史について聞き取り調査を行った。それによると、同市のイタリア系でイタリア語を維持している人は、ほぼ皆無であった。その理由として、イタリアからの移民が19世紀後半から20世紀初頭の期間に集中し、現在のイタリア系の多くが第3世代から第5世代にあたることに加え、もともとイタリアから移民した人々が共通イタリア語を話すことができず、近接言語であるポルトガル語に容易に同化していったことが挙げられる。また、アルゼンチンのブエノスアイレスなどで見られるような、イタリア系の団体を組織することも見られず、ドイツ系や日系の住民と比べてブラジル社会への同化の程度は高いと考えられる。他方、彼らの多くは自らのルーツについて知悉しており、個人や家族のレベルでは、イタリア系であることを強く意識しているといえる。 また、日系の住民が集住する北パラナを対象に、バンデイランテスの日伯文化協会と野村農場、ウライ(山科禮蔵の「南米土地株式会社」が開発)の日系農場で、農場や日系団体の形成・発展過程について聞き取り調査を行った。また、ロンドリーナ歴史博物館とSESCコーヒー博物館で、コーヒー栽培を中心とする北パラナの植民・開発過程について資料収集を行った。その結果、パラナ州の日系移民は、その多くが1910年代以降、隣接するサンパウロ州や、リオデジャネイロ州、ミナスジェライス州などから、コーヒー農場を経営する目的で、肥沃な土壌のテラローシャを求めて、北東部から南西部へと急速に流入・拡大したことが明らかになった。とりわけ1920年代以降は、鉄道の延伸に加え、イギリスの「北パラナ土地会社」など、いわゆる土地売り業者の進出を背景として、日本人を初めとする外国人移民が大量に流入し、北パラナの植民・開発を加速化させたことが分かった。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|