2021 Fiscal Year Annual Research Report
Anthropological Studies on Memory of Diaspora and Media for Remembering
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18H00783
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岩谷 彩子 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90469205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇田川 彩 東京理科大学, 教養教育研究院, 講師 (20814031)
滝口 幸子 城西国際大学, メディア学部, 准教授 (30615430)
左地 亮子 (野呂) 東洋大学, 社会学部, 准教授 (50771416)
黒田 晴之 松山大学, 経済学部, 教授 (80320109)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 記憶 / 想起 / 媒体 / ディアスポラ / 共同体 / 「ジプシー」/ロマ / ユダヤ人 / 転置 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度も新型コロナウイルスの世界的流行により、予定していた海外調査を実施することができず、本研究の進捗に多大な影響を被った。しかし、オンライン環境を活用し、イスラエルにおける死者の祈念に関する研究を行っている今野泰三氏を迎えての研究会、および北海道でのアイヌ文化に関する調査研究も含めて3回の研究会を実施することができた。北海道では、ウポポイ民族共生象徴空間、平取町立二風谷アイヌ文化博物館、二風谷コタン、萱野茂二風谷アイヌ資料館の見学に加えて、アイヌの木彫りをされている能登康昭氏、中村斎氏(前アイヌ民族博物館館長)、萱野公裕氏(ゲストハウス二風谷ヤント)へのインタビュー調査と、国立アイヌ民族博物館の関口由彦氏を迎えて研究会を行い、土地を追われ転置の経験をしている先住民アイヌの経験の語りと過去の共有のあり方を、ロマやユダヤ人のディアスポラの想起の特徴と比較検討することができた。 また2022年度には、岩谷はルーマニア、左地はフランス、滝口はオーストリアでそれぞれ現地調査を実施することができた。さらに、これまでの共同研究の成果を総括しまとめる研究会を2回開催し、3月にはイスラエルのユダヤ人アーティストGil Yefman氏、マヌーシュの血を引くフランス人写真家Valerie Leray氏、オーストリアのロマ・ギタリストのHarri Stojka氏、音楽評論家で被爆3世代目にあたる東琢磨氏を招待し、国際シンポジウム“Diasporic Memory, Art for Survival: Music and Art of the Jews, the Roma and the Atomic Bomb Survivors in Hiroshima”を京都大学にてハイブリッド開催することができた。ロマ/「ジプシー」やユダヤ人、そして被爆者によるアートが、いかなる共同体の形を想起することになり、表象を拒むトラウマ的な過去の超克および新たなつながりの創出に結びついているのか、共同研究の課題を異なる想起の媒体の実践者とともに考察することができた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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