2018 Fiscal Year Annual Research Report
マクロ経済学における異質性と相互作用:ベキ乗則とネットワーク理論の視角
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18H00831
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
楡井 誠 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (60530079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 周平 信州大学, 学術研究院社会科学系, 准教授 (00584070)
赤池 伸一 文部科学省科学技術・学術政策研究所, その他部局等, 上席フェロー (50611612)
平野 智裕 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (60609064)
渡辺 努 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (90313444)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 景気循環 / ベキ乗則 / ネットワーク / 異質的意思決定主体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、マクロ経済理論分野において近年進展の著しい、異質性と相互作用の役割に焦点を合わせ、ベキ乗則とネットワーク理論を分析の 切り口としてマク ロ経済振動・成長論に新規な貢献をなすことを目的としている。2018年度は、本研究の主要目的である、物価上昇率とその振動の正相関についての理論的解析を完成することができた。その成果を、北海道大学Sapporo Summer Workshop on Monetary and Financial Economics、日本銀行金融研究所、一橋大学マクロ・金融ワークショップにおいて報告した。本研究分野(自己組織臨界現象)の第一人者であるJose Scheinkmanコロンビア大学教授からは、最適インフレ率については後の研究課題としてまずはインフレ率とインフレ振動の正相関について精緻に完成させた方が良いとの貴重なアドバイスを得た。その方向で論文を改訂し、主要な解析的命題について一般的で厳密な証明を与えることに成功した。その後、Scheinkman教授との共著論文とすることを申し入れ、快諾された。共著となった論文は国際学会に送付され、Society of Economic Dynamics 年次 大会とSociety for Advancement of Economic Theory年次大会における口頭報告論文に採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は2018年11月までに震災が企業取引に与えた影響のデータ収集を行い、2019年3月までにデータの解析と研究成果取りまとめを行う予定であったが、不測の事態が生じたために3ヶ月研究期間を延長する必要が生じた。しかし、日程調整後にデータ解析及び研究成果のとりまとめを行い、理論を十分に精緻化することができた。その成果をいくつかの研究会や学会の第一人者に報告し、好意的な評価を得た。また、コンファレンス報告を数多く達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、大会にてコメントを集めて改訂した後、National Bureau of Economic Researchのワーキングペーパーに投稿する予定である。
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Research Products
(21 results)