2018 Fiscal Year Annual Research Report
日本型イノベーション・マネジメントの理論的・経験的探求
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18H00886
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
高橋 勅徳 首都大学東京, 経営学研究科, 准教授 (70352482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 隆之 九州産業大学, 商学部, 准教授 (30756862)
曽根 秀一 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 准教授 (70634575)
石黒 督朗 東京経済大学, 経営学部, 講師 (90736448)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イノベーション・マネジメント / 新規事業開発 / ソーシャル・イノベーション / まちづくり |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度の研究実施計画は、(1)日本型イノベーション・マネジメントの理論的・経験的探求を行うために、研究代表者および各研究分担者が、それぞれの専門分野(ベンチャービジネス論、老舗企業研究、ソーシャルイノベーション論)の学説史展開を共有する研究会の実施、(2)我が国におけるイノベーション・マネジメントのグッドプラクティスについて本研究組織がパイロットスタディとして実施してきた調査先の深耕、(3)上述の理論的・経験的研究に基づく研究成果をもとに、国内の主要関連学会での研究報告および、専門学術誌への査読付き論文への投稿、(4)欧米におけるソーシャルイノベーション研究の動向を踏まえた上で、本研究組織がパイロットスタディとして実施してきた我が国におけるソーシャルイノベーションのグッドプラクティスの学会報告及び投稿論文あるいは著書として刊行であった。 まず①から③については、経営倫理学会およびThe Journal of Indian Management & Strategyに査読付き論文が掲載されると共に、東京経済大学紀要および彦根論叢、首都大学東京GSBリサーチペーパーに合計5本の論文が発表されたことに加え、2件の学会報告がおこなわれ、2月中旬に2018年度の研究成果を共有する研究会を開催した。 さらに④については、研究代表者および研究分担者がパイロットスタディとして実施してきた研究成果について、幸運なことに出版社に公刊を受け入れられたことで、『ソーシャル・イノベーションを理論化する:切り拓かれる社会企業家の新たな実践』(文眞堂/2018年9月)、『地域産業における起業者の韓日比較』 延世大学 大学出版文化院/2018年7月)『老舗企業の存続メカニズムー宮大工企業のビジネスシステムー』(中央経済社/2019年3月)と三本の書籍が公刊された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題のパイロットスタディの書籍としての発表は、当初2019年度中にとりまとめ遅くとも2020年度中に発表する予定であったところ、出版社との交渉が予想以上に順調に進んだ結果、大幅に前倒しとなる2018年度中に発表することができた。その結果、2020年度に予定していた理論研究・フィールドワーク、論文執筆および学会報告を2019年度に前倒しで実施することが可能になり、本研究課題の最終的な研究成果を最終年度に書籍として発表できる可能性が生まれた。 また早期に書籍が出版できたことで研究代表者および各研究分担者が新たなフィールドワーク先を開拓する余裕が生まれたことに加え、高橋・木村が2019年度の学会報告で著書に基づく研究報告の招待を受けるなど、2018年度初頭に想定していなかった進捗が見られた。その結果、現在までの進捗状況は「(1)当初の計画以上に進展している」に該当すると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は各研究分担者が新たに開拓したフィールドワーク先での調査および、その調査結果に基づく学会報告および論文執筆・投稿を中心に研究を推進していく。具体的には、高橋による高橋による結婚情報サービス企業および既存企業における新規事業開発システム、木村による製陶業および宇宙産業、曽根による養鰻業・製茶業における老舗企業、石黒による自動車の自動運転および独居老人の生活支援事業に関するフィールドワークを実施し、関連学会での学会報告および論文執筆と投稿を行っていく。 2020年度以後は、これらの研究をとりまとめた書籍の発表を目指した原稿執筆を行うと共に、日本型のソーシャル・イノベーション・モデルの妥当性を国内外に問うために海外ジャーナルへの投稿を行っていく。
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Research Products
(12 results)