2018 Fiscal Year Annual Research Report
戦略的地域資源経営学の発展に向けて産業・文化を分析するIBECモデルの構築と解析
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18H00899
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
井村 直恵 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10367948)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤岡 功 星城大学, その他, 学長 (10025190)
陳 韻如 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (00389404)
平野 実 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (00405507)
朴 唯新 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (20435457)
中岡 伊織 宇部工業高等専門学校, 経営情報学科, 准教授 (50469186)
小山 友介 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (80345371)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地域資源 / フィンランド・オウル / フィンランド・ロヴァニエミ / ノキアショック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域資源の開発・経営に関して、経営学的観点から調査・分析するものである。本研究では、経営資源を資源特性の価値観につき、歴史尊重(H)/革新性尊重(I)という価値観と、生産経済(P)/経験経済(E)という価値観の2軸で、Innovator(IP)、Ba(IE)、Encounter(HE)、Creator(HP)の4種に分類する。 本年度は、Innovatorに属する先進型企業の特許戦略の分析と、CreatorからEncounterへの移行ダイナミズムの分析、Baの事例分析という3点につき研究し、学会報告、SOASのセミナーでの報告及び論文発表を行った。 年度後半では、フィンランドにて、ロヴァニエミ及びオウルの調査を実施した。ロヴァニエミはもともと夏の観光地だったが、サンタクロース村を梃子にした地域資源の開発を実施することにより、冬場の観光需要を創出した。これは、ロヴァニエミ市と観光産業とが協力して戦略的に作り上げた地域資源であり、これにより現在では世界中からの観光客が訪問する都市に変貌した。また、オウル市はノキアの本社があるノルウェー第5位の都市だが、2011年から2012年にかけたノキアショックによりノキアの携帯電話事業の技術者が大量にリストラされた。街の再生のため、核組織となるビジネスオウルを設立し、多くのベンチャー企業が誕生し、街の経済が復興した。その過程について、ビジネスオウル他ベンチャー企業4社に訪問し、聞き取り調査を実施した。研究の成果は今後論文として発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査は、オウルについても現地のビジネスオウル内の研究協力者により核となる企業に訪問できた等、調査サイトからの協力を得ることが出来ており、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度調査したフィンランドのオウル及びロヴァニエミについては、再度訪問し、追跡調査を実施予定である。今後はフィンランド以外の事例も含め、今までに調査した内容を、論文化する。
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Research Products
(14 results)