2020 Fiscal Year Annual Research Report
情報環境の構造転換にともなう世論の〈極性化〉―― その実態とプロセスの解明
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18H00926
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 大介 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (50292785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田辺 俊介 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30451876)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 世論形成過程 / 集団極性化 / ネット社会 / 民主主義 / 調査研究 / 情報行動 / 政治意識 / 社会意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、2019年7月の参議院選挙後から10月初旬にかけて実施した全国訪問留置調査(18~69歳を対象として住民基本台帳をもとに層化2段無作為抽出、有効回答1094ケース)、および、2017年から19年の3時点にわたるウェブ質問紙による同一対象者へのパネル調査(各年フレッシュサンプル含め4007/5181/3558ケース)のデータ分析を共同研究者とともに進め、研究成果の公刊に向けて、専らオンラインでの研究打合せを重ねた。 コロナ禍のため研究プロジェクトメンバーの教育負担・業務負担が著しく増加し、出版準備作業は遅延を余儀なくされたが、9月中旬にオンラインで全体会合を実施し、執筆分担の各章概要を整え、10月にはほとんどの章の一次草稿を完成させることができた。一部の章は草稿完成が年明けまで遅れたが、出揃った一次草稿の検討・改稿を2~3月に進め、年度末に出版社の編集者を交えて最終的な検討を行ない、2021年5月上旬までに最終稿を入稿、10月までに有斐閣より『仮)ネット社会と民主主義のゆくえ――「分断」問題を調査データから検証する』として刊行予定である。 また2021年1月には、全国調査・ウェブパネル調査データの分析から得られた知見をもとに、それを補完し発展させるフォローアップ研究として、ウェブによるサーベイ実験を実施。感情的極性化(affective polarization)による政策賛否への影響について、ほぼ仮説としたとおりの結果が得られたため、その成果は2021年6月の日本マス・コミュニケーション学会で報告予定である。 その他、2020年度中の研究成果の公表としては、書籍分担執筆2点、ジャーナル・広報誌への寄稿3点、日本学術会議シンポジウムでの報告1件のほか、大阪府、兵庫県、大津市などの市民講座、世界人権問題研究センターの研究会などで、調査結果の概要を紹介した。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)