2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation on manifestation mechanism of texture in foods with complex inhomogeneous structures from microscopic aspect
Project/Area Number |
18H00962
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
松川 真吾 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (30293096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福岡 美香 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (10240318)
鈴木 徹 東京海洋大学, 学内共同利用施設等, 特任教授 (50206504)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 食品テクスチャー / 相分離構造 / アガロース / カラギーナン / 海苔 / 動的粘弾性 / NMR / 蛍光微粒子追跡法 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究成果を4件(招待3件)の国際学会と2件(招待1件)の国内学会での発表を行い、国際科学雑誌に6報の論文を投稿して受理された。 昨年度までにイオタ/カッパ混合カラギーナンゲル系の相分離構造を明らかにした。今年度は蛍光微粒子を最大2000秒まで継続的に追跡するアルゴリズムを開発し、混合カラギーナンゲル系に適用した。さらに、相分離構造内での粒子拡散のシミュレーションを行った。これらを比較することで相分離構造形成のメカニズムを解明し、食品物性分野において最も評価の高いFH(Food hydrocolloids;IF9.147)に掲載された。 焼き海苔の吸湿による物性変化に関する研究では、破断試験装置にカメラを設置して破断挙動を観察し、吸湿に伴う破断形態の変化に対する考察を加えてFD投稿して受理された。 アガロースに水分保持能力の高いイオタカラギーナンを少量添加した場合の水分透過性と応力下での水分放出挙動を評価した。混合系では相分離構造が見られ、イオタカラギーナンの添加によって水分放出挙動を制御できることが示された(FDに掲載)。 ノルウェー食品漁業水産養殖研究所との共同研究ではヨーグルトに粘性調整剤としてカラギーナンを添加した場合の不均一構造の形成とテクスチャー及び安定性を評価した(FDに掲載)。ノルウェー工科大学との魚由来と牛由来のゼラチン混合系についての共同研究では、粘弾性測定とCD(Circular dichroism)測定、NMR測定を行い、巨視的な物性特性をミクロな不均一構造及び分子運動性の観点から解明できた(論文を共同で投稿予定)。 寒天の主成分であるアガロースゲルについて蛍光微粒子追跡によるミクロ物性の不均一性を評価したところ、ゲル化温度よりも10℃以上高い温度においてミクロ粘弾性に不均一性がみられた。長年、議論となっている寒天のゲル化機構の解明につながる可能性が期待できる。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
食品物性学研究室 http://www2.kaiyodai.ac.jp/~matsukaw/
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Research Products
(14 results)