2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Educational Program for Generating Global Innovation through International Co-creation
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18H01031
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 宗明 金沢工業大学, バイオ・化学部, 教授 (00444612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 敏 金沢工業大学, バイオ・化学部, 教授 (50259636)
栃内 文彦 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (50387354)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ソーシャルサービス / 課題発見・解決型学習 / 異分野協働 / 異文化協働 / ハイフレックス |
Outline of Annual Research Achievements |
当初計画においては国外高等教育機関より学生および指導者を招聘し,対面式によるソーシャルイノベーションをテーマとした国際共創教育プログラムの設計および試行を予定していた。しかしながら,COVID-19パンデミックの影響により我が国への渡航制限が続いたため,オンライン形式による国際競争プログラムへとその内容を変更し,試行することとした。 オンラインプログラムは,本研究課題の遂行を通じて形成された東南アジア圏における国際共創教育指導者のネットワークを活用し,Singapore Polytechnic(シンガポール),Universitas Muhammadiyah Makassar(インドネシア),Ho Chi Minh City College of Economics(ベトナム)の3教育機関と連携し,デザインシンキングを課題発見・解決のフレームワークとして用い,実社会における課題に取り組む内容として設計した。また,時差や学生の活動を促進する方策として,時間外の活動を支援するオンラインツールを導入し,距離のみならず時間的制約を超えた国際連携の促進を試みた。このオンラインプログラムは5日間にわたり実施し,シンガポール,インドネシア,ベトナムより学生が各4名,金沢工業大学および国際高等専門学校より学生13名,計25名の学生が参加した。 オンラインプログラムの教育効果については,国際活動および課題発見解決型活動に関わる自身の能力をルーブリックを用いて自己評価し,プログラム参加前後の評価値の変化から考察を行なった。これらの結果および得られた知見については,「学生主導のハイフレックス型国際ソーシャルイノベーションプログラムを通じたグローバルリーダーシップの醸成」としてグローバル人材育成教育研究 第9巻第2号(2022)にて公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19パンデミックの影響により国外教育機関と連携した既存教育プログラムの調査活動が困難となり,また対面式にて予定されていた新規教育プログラムの実施は不可能であったが,その代替となるオンラインプログラムを構築,実施し,プログラム実施上の問題点や必要となる設備,事前教育の必要性,指導・運営にあたる教職員に求められる技能,課題発見・解決型学習における異文化コミュニケーションに必要な要素など,多くの知見を得た。同時に,オンライン教育プログラムでは学ぶことが困難な事柄,対面式教育プログラムのうちオンライン化が可能な部分に関する気づきを得た。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度においては,これまでに得られた知見に基づき,オンライン・対面併用型国際サービスラーニングプログラムを実施する。また,国際連携に基づくプロジェクト型学習の教育効果の担保や、ファシリテータ向け教育プログラムを更に発展させ,学生主導のプログラムとして敷衍することで、学生の国際経験を暗黙知から形式知へ変換し,学びの促進が起きえるのではないかとの気づきを得ている。 学生が自ら国際連携プログラムの企画・運営を行う経験は、実社会における課題発見・解決能力やリーダーシップの醸成に繋がることが強く期待されるため、留学経験を有する学生が主導し、国際活動への興味を持つ学生を対象に実施するオンライン・対面併用型国際サービスラーニングプログラムとしても確立を図りたい。また,令和4年度の第3四半期にオンライン・対面併用型国際連携プログラムを実施する予定としている。
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