2020 Fiscal Year Annual Research Report
児童がプログラミングで育む思考力の科学的検証とそれに基づく波及ネットワークの構築
Project/Area Number |
18H01049
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
栗山 直子 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 助教 (90361782)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 秀樹 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (30527776)
齊藤 貴浩 大阪大学, 経営企画オフィス, 教授 (50302972)
楠見 孝 京都大学, 教育学研究科, 教授 (70195444)
西原 明法 東京工業大学, 工学院, 特任教授 (90114884)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | プログラミング教育 / 小学生 / 思考力育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、初等教育におけるプログラミング学習の能力的効果を科学的に検証し、その効果的展開を行うことを目的している。2020年より小学校でのプログラミング教育が必修化されるが、児童のプログラミングを通じて育成される思考力の研究はまだ十分であるとは言えない。児童が身につける能力を科学的に検証するとともに、学校や地域を巻き込んだ効果的な波及ネットワークを目指して、実践を通じた調査研究を行った。具体的には、児童のプログラミング学習/教育の実践、調査、検証として、PDCAサイクルに基づいてプログラミング学習・教育の児童の思考力への影響を明らかにしている。 文献調査や小学校教諭へのインタビュー等によって、プログラミング学習のねらいや獲得が期待される能力等の精査に基づきカリキュラムを改善した。プログラミング学習の実践によって育成される児童の思考力の科学的検証を行うため質問紙調査を行った。これらの結果に基づき、発達段階に応じた思考力を育成するプログラミング学習/教育の指導法のさらなる開発を行った。 さらに、今年度は5年間の計画の中の中盤ということもあるため、毎年の実践授業を通じて、現場の小学校、小学校教諭、さらに「チーム学校」としての保護者、地域との意見交換や研修等の機会を検討したが、教員研修は2回ほど実施できたがコロナ禍の折、なかなか対面での意識調査などの実施が難しかったため、小学校教諭や保護者に対してオンライン調査を実施し、小学校教諭のプログラミング教育に対する期待や意欲、保護者が期待することなどを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍のため、当初計画していたものよりも、限られたクラス(主に高学年)での実践研究になってしまったため、発達段階の検証については不十分であったが、それ以外は最終年度概ね順調であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍のため、上記計画の中の、実践研究については、限られた条件でしか行えなかった。対応策としては、学校現場での実践での調査の実施については、規模を縮小し、実践可能な条件を検討してその範囲(高学年2校4クラス)に対しての調査を実施することとする。 文献調査に基づいて授業実践で行う実践授業のプランを検討した。こちらはコロナ禍の影響はあまり受けなかった。先生にインタビューは、コロナ禍の影響で縮小した。実践研究と調査を実施するために伺った限られた学校の先生や校長先生にお会いして実施するように工夫して行う。
|
Research Products
(2 results)