2020 Fiscal Year Annual Research Report
Demand characteristics revisited: Exploration of data generation process in social psychology
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18H01081
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三浦 麻子 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30273569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 哲郎 神戸大学, 法学研究科, 研究員 (60455194)
清水 裕士 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60621604)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 要求特性 / データ生成過程 / Web調査 / 統計的モデリング / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨今,社会心理学データの収集環境が激変している.特に,Webを活用した研究の一般化により,研究に参加する人々の属性や協力形態は多様化の一途をたどっており,従前より豊かなデータを入手できる期待が増す一方で,研究状況と協力者の行動を研究者が把握・統制することがきわめて困難となっている.そのために,状況がもつ要求特性(協力者に特定の反応を要求する圧力をもたらす状況的要素)と,それへの協力者の反応のいずれもが,これまでとは異なり,かつ多様化している可能性がある. そこで本研究では,社会心理学データの生成過程に要求特性がもたらす影響のメカニズムという「古くて新しい問題」に着目して,実験的操作を含むWeb調査環境を用いた研究によって,マクロ(文化的特徴)とミクロ(個人の心的傾向)の多層な観点から解明し,さらにそれを統計的にモデリングすることによって,妥当な形でデータを補正する方法論を確立することを目指した. これらの目的を達成するために,実験的操作を含むWeb調査環境を用いた研究におけるデータ生成過程に焦点を当てて,2つのプロジェクトを遂行した.まず要求特性の影響メカニズムの解明プロジェクトでは,2019年度に日本・アメリカ・イギリス・フランス・韓国・中国を対象として2つの実験的調査を実施した.また要求特性の影響の統計的モデリングとそれによるデータの補正の方法論を確立するプロジェクトでは,3つの実験的調査を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染禍により,実験室実験の実施が大幅に遅延したことから,2022年度中にその成果を公表することができなかった.
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間終了後ではあるが,成果を公表するべく作業を進めている.
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