2020 Fiscal Year Annual Research Report
The analytic theory of arithmetic L-functions and multiple zeta-functions
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18H01111
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松本 耕二 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (60192754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
見正 秀彦 東京電機大学, システムデザイン工学部, 教授 (10435456)
鈴木 正俊 東京工業大学, 理学院, 准教授 (30534052)
小森 靖 立教大学, 理学部, 教授 (80343200)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ゼータ関数 / L関数 / 多重ゼータ関数 / ルート系 / 実零点 / 漸近挙動 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、特に進展したのは Euler-Zagier 型の多重ゼータ関数で、変数が全て同一になったいるような場合の、実軸上における挙動の研究である。実軸上での極の位置と、その近傍での関数の漸近的な振る舞い、また負の実軸上での零点の個数については相当に精密な結果まで到達し、さらに正の実軸上の零点の分布についても予想を提示することができた。これらの研究は松本ー東海林による二重の場合の先行研究を大幅に一般化、精密化したものになっている。他方、ルート系のゼータ関数については、共同執筆中のテキストがかなり進み、最終的な点検段階に入っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はコロナウイルスの大流行により、出張等が全く不可能になった。そのため、十分な研究交流ができず、直接会って議論することによる新しい研究場の展望を得ることについてはあまり進展がなかった。だが、すでに具体化している研究テーマに関しては、その多くが、単独の努力による研究遂行の様態を取るので、そうした段階では研究の遅れはなく、順調な進展が今年度もあったと考える。特に共著テキストの執筆に関しては、普段は各自が単独で書き進めたり点検を行ったりして、特おり ZOOM 等でオンラインでの討論を行うことで、十分に執筆が捗った。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナウイルスの流行の状況に大幅に依存するので予測しづらいが、できる限り直接の交流(無理なら最低限、オンラインでの意見交換)を行って、執筆中の本に関してはこの年度で完成させたい。また本科研費の最終年度であるので、総括的な集会を開き、到達した研究の状況把握と今後への展望を検討する機会としたい。
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Research Products
(11 results)