2019 Fiscal Year Annual Research Report
Algebraic and category-theoretic structures in low-dimensional topology
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18H01119
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
葉廣 和夫 京都大学, 数理解析研究所, 准教授 (80346064)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Hochschild-Mitchellホモロジー / 線形圏 / 量子群 / 圏化 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は残念ながら論文を完成させることはできなかったが、以下の研究を行った。(論文は準備中である。) 可換環上の(結合的)代数のHochschildホモロジーは、代数の森田同値の基本的な不変量であるが、この概念を線形圏に自然に一般化したHochschild-Mitchellホモロジーの概念が知られている。以前に、A. Beliakova氏, A. Lauda氏, Z. Zivkovic氏, B. Webster氏らと共同で、量子群の圏化(ある種の線形2圏でその「脱圏化」が量子群となるもの)の0次Hochschild-Mitchellホモロジーについて研究したが、この結果を一般次元のHochschild-Mitchellホモロジーに拡張する研究を行う過程で、Hochschild-Mitchellホモロジーの計算に使う手法を、stratified線形圏と呼ぶ、かなり一般的な線形圏のHochschild-Mitchellホモロジーの計算に利用できることに気づき、その一般的な理論について近年研究を行ってきた。stratified線形圏には非常に多くの例があり、これらの線形圏のHochschildMitchellホモロジーを研究するのに利用できると期待される。また、この理論は線形でない普通の圏にに対しても適用できるが、この場合にはstratified圏のcyclic nerveの幾何学的実現のホモトピー型を求めるのに利用することができる。たとえば、有限集合と写像の圏、有限次元ベクトル空間の圏、2次元のコボルディズム圏など、多くの自然に定義される圏にこの理論は適用できる。前年度に引き続き,この研究を行った. この他に,Hopf代数から定義できる3次元多様体の位相的場の理論(TQFT)についても研究を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度に引き続き,年度中に1つも論文を完成させることができなかったという点で、遅れているというべきであると思う。
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Strategy for Future Research Activity |
stratified(線形)圏についての論文を早急に完成させる。また、計画している他の研究についても進めていく。
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Research Products
(3 results)