2020 Fiscal Year Annual Research Report
PT symmetry in open systems: theory and experiment
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18H01140
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小布施 秀明 北海道大学, 工学研究院, 助教 (50415121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 亮 京都大学, 工学研究科, 准教授 (10435951)
廣理 英基 京都大学, 化学研究所, 准教授 (00512469)
川上 則雄 京都大学, 理学研究科, 教授 (10169683)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 開放量子系 / 非エルミート / PT対称性 / 量子ウォーク |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,パリティ(Parity)と時間反転対称性(Time-reversal symmetry)を組み合わせた対称性であるPT対称性は,非エルミートなハミルトニアンで記述される開放系の複雑なダイナミクスに統一的な理解を与えることから,現在世界中の研究者から注目を浴びている.PT対称性は,開放系の基礎的理解を深化させるだけではなく,開放系を制御する新たな指導原理にもなるため,応用上も極めて重要である.
令和2年度が最終年度の予定であったが、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、計画の遅延、および研究発表の機会が失われたため、1年間研究を延長した。令和2年度、令和3年度は、非エルミート系特有のトポロジカル相であるpoint gapトポロジカル相、および表皮効果に関する研究を行った。散逸の効果を伴う量子ウォークを用い、非自明なpoint gapトポロジカル数をもつ量子ウォークを構築し、その性質を理論的に調べた。その結果、表皮効果を反映し、全固有状態が固定端近傍に局在することが分かった。一方で、この系のダイナミクスを調べると、系の端に状態がたどり着くと、弾道的に反射することが明らかとなった。さらに、分担研究者の岡本により実験が行われ、理論と実験結果が高い精度で一致した。これにより、量子系においても表皮効果が実装され、さらに弾道的に反射するという新たな性質も明らかとなった。さらに、この系に不規則性を導入することにより、エルミート系では起こりえない、1次元系における局在ー非局在転移も生じることが理論的に示された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)