2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of graphite on mantle viscosity
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18H01307
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
石川 正弘 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (70232270)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | かんらん石 / グラファイト / 焼結 |
Outline of Annual Research Achievements |
天然のかんらん石単結晶を出発物質とし粉砕実験と焼結実験を行った。かんらん石単結晶をハンドプレスで2mm以下に粗粉砕したのち不純物を取り除き、自動乳鉢でより細かく粉砕し粉末にした。さらに、回転式冷却粉砕機(THINKY社製およびRetch社製)を使用して湿式粉砕による微粉砕を行った。ジルコニア製の粉砕容器中でジルコニアビーズと溶媒(エタノールまたは水)を用い、様々な回転速度で1分間の粉砕と冷却を繰り返し行った。粉砕条件(回転速度、粉砕量、溶媒、粉砕の繰り返し回数)のそれぞれ異なる粉末から作製した成形体の焼成実験を行い、粉末の成形条件や焼成条件の検討を行った。粉砕した粉末をエタノールで分散した後、FE-SEM観察を行った。単結晶を粗粉砕した後の、自動乳鉢による粉砕後の粉末試料は粒径約1~30μmである。回転式冷却粉砕機後の粉末粒径は約平均200-250nm程度である。このサブミクロン粒径の粉末を乾燥させ一軸圧縮成形した後、さらに200MPaでCIP(冷間静水等方圧プレス)を行い成形した。成形体をニッケル管に封入し、アルゴン雰囲気下で焼成し、焼結体試料を作製した。かんらん石多結晶体は淡緑色を呈すものと濃灰色~黒色を呈するものに大きく区分される。ラマン分光分析の結果、淡緑色を呈するかんらん石多結晶はグラファイトのラマンピークが認められないが、濃灰色~黒色を呈するかんらん石多結晶はグラファイトのラマンピークが認められた。 結果として、グラファイトを含むかんらん石多結晶試料とグラファイトを含まないかんらん石多結晶試料試料をそれぞれ焼結することが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
結果として、グラファイトを含むかんらん石多結晶試料とグラファイトを含まないかんらん石多結晶試料試料をそれぞれ焼結することが可能となった。一方、コロナ渦の対応で実験時間の確保がコロナ渦以前と比べて難しく、実験が思うように行えなかった。例えば、一試料について弾性波速度測定実験を一度始めると1-2週間要するが、1-2週間連続で時間を確保することが困難であったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
結果として、グラファイトを含むかんらん石多結晶試料とグラファイトを含まないかんらん石多結晶試料試料をそれぞれ焼結することが可能となったので、今後は実験時間の確保できる体制が整い次第実験を大学研究費で継続していきたい。
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Research Products
(1 results)