2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study on operand observation and analysis of buried interface on tribology
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18H01361
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
柳沢 雅広 早稲田大学, ナノ・ライフ創新研究機構, 客員上級研究員(研究院客員教授) (20421224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 美紀子 早稲田大学, ナノ・ライフ創新研究機構, 上級研究員(研究院教授) (80386739)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | トライボロジー / 埋もれた界面 / 表面増強ラマン散乱 / プラズモニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、最も複雑な界面現象であるトライボロジーにおける摩擦、摩耗、潤滑現象が係わる動的埋もれた界面を、機械物性と化学構造の同時測定手法を開発することによりそのメカニズムを明らかにすることを目的とする。平成30年度では、石英基板またはサファイヤ基板にAgナノ粒子を埋め込んで耐摩耗性を向上させた透過型プラズモンセンサを試作し、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜や潤滑膜との摺動試験を行い、通常のラマン散乱分光法に比べ370万倍の超高感度で膜および摺動界面の化学構造変化を100ミリ秒の時間分解で同時測定することに成功した。また、照明光をフィルターでアンチストークス領域の単色光にし、高速・高感度のEMCCDカメラで摺動中のセンサの干渉像を観測しながら、励起光照射部の増強ラマン散乱スペクトルを同時観察することに成功した。これにより、センサスライダーの姿勢(跳躍、並進、回転など)とスペクトルの関係がよく分かるようになった。また励起光をスペクトル上で表せるノッチフィルター機構を試作し、観測点での干渉によるすき間量を同時測定できるようにし、照明光の干渉像と合わせて、精密なスペクトル解析が可能となった。上記の測定システムを用いて、Feなどの金属膜上の潤滑膜の化学構造変化と摩擦力の変化を調べ、トライボ化学反応により摩擦力が下がることを実時間で観察した。このとき、未知のトライボ反応を示唆するいくつかのスペクトルピークの出現を測定した。この新しいメカニズムは、今後詳細に解析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は、当初の予定通りに進んでいる。初年度の第一段階で開発した計測装置も従来にない機能と高速・高感度なトライボロジー測定が可能となっている。すでにこれらを用いて摺動時の新しい現象が次々と見つかっており、今後の解析が期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当初の計画に沿って、独自の光学デバイスを用いた超高感度表面増強ラマン分光法とマルチビームラマン分光法、および他の分光法との複合機能を有する計測装置を開発し、それらを用いてナノからマイクロメートルにわたる動的界面の測定・解析を行う。具体的には、摩擦力や荷重の変動と分子構造や結晶構造の変化、温度および界面の幾何学形状を同時に観察する。さらに干渉光や偏光、表面弾性波との測定により界面形状、膜厚、密度、分子配向、粘弾性などの物理的変化も同時に測定する。さらにAEと併用し、ミリ秒レベルの高速測定から摩耗を含む過渡現象を捉える手法を開発する。本手法を、鋼材、ゴム、DLC(ダイヤモンド状炭素)膜、各種潤滑油・極圧添加剤など工業的に重要な材料系の摺動解析に応用する。
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Research Products
(2 results)