2021 Fiscal Year Annual Research Report
Negative viscosity induced by electroconvection in a nematic liquid crystal
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18H01374
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
長屋 智之 大分大学, 理工学部, 教授 (00228058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 拓哉 大分大学, 理工学部, 准教授 (30789508)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | レオロジー / 液晶電気対流 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究により,シッフ塩基系のMBBA,EBBA,PBBA,BBBA液晶に導電性不純物をドープした液晶に低周波の交流電圧を印加すると負の粘性が発現することがわかっていたが,シッフ塩基系液晶は加水分解によって液晶の基本骨格が乖離するため,安定なディスプレイ用の液晶で負の粘性が発現するものを探索した。メルク社製のディスプレイ用のネマチック液晶ZLI2452,MLC2038にTBABをドープして電場下の粘性を測定したが,負の粘性は発現しなかった.一方,東京化成製の D-402液晶にイオン性結晶TBABTPBをドープした試料で電場下の粘性を測定したところ,負の粘性を確認することができた. 負の粘性状態は,電場で誘起された乱流の中に平均的な流れが自発的に生じて,局所的な場所での平均流が時間と共に流れの方向が揃い,最終的に試料全体で一方向の渦状の大きな流れが生じるためと予想した.そこで,幅の細さが1mmの短尺状のITO電極をエッチング法で作成し,1mm×1mmの領域のみに電場がかかるような液晶セルを作成し,平均的な流れの解析した. 観察画像を14×14の小画像に分割し,各々の小画像の2次元相互時間相関関数から平均流を求めた.高電圧を液晶に印加すると,時間と共にその方向が近傍領域で揃い,試料全体に渡る渦状の平均流に成長した.十分時間が経過した後の全体の平均流の大きさの電圧依存性は,電圧の増加とともに増加した.3mm×3mmの領域で同じ実験を行ったところ,試料全体に渡る平均流は1mm×1mmの場合に比べて形成されにくい事がわかった. 乱流領域全体の大きな回転流に関して,平均速度の動径方向成分と平均速度の接線方向成分の電場の2乗依存性を調べた.動径方向成分はどの電場の値でもほぼゼロなのに対して,接線成分は高電圧側で電場の2乗に比例して増加することがわかった.
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)