2020 Fiscal Year Annual Research Report
Unravelling nonlinear phenomena in thermoacoustic self-excited oscillations−aiming at promotion and suppression of the oscillations−
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18H01375
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
杉本 信正 関西大学, 先端科学技術推進機構, 研究員 (20116049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板野 智昭 関西大学, システム理工学部, 教授 (30335187)
清水 大 福井工業大学, 工学部, 教授 (40448048)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 熱流体力学 / 熱音響 / 不安定 / 自励振動 / 非線形現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
管路内の気柱にいわゆるスタック等を用いて温度勾配を課すと熱流が不安定化し,気柱全体が自励振動をし始める熱音響現象が発生する.不安定化が発生する臨界条件は微小撹乱を仮定する線形理論で得られるとされている.しかし不安定化の臨界温度比は理論値よりかなり高く,一方発生する振動の増幅率は理論値よりはるかに小さいことがこれまで実施した実験から明らかになり,理論結果と大きく食い違っている.この原因を追求すべく,再度直管を用いた実験を繰り返したが,これまでの結果が確認されただけであった. 原因は理論では想定していないスタック内の流路横方向の熱流が大きく影響しているのではないかと予想し,熱流の大きさを変化させた実験を3回行った.この結果,臨界温度比は3つの場合それぞれ異なることが分かったが,増幅率はほぼ等しく従来の値とほぼ同じ大きさであった. そこで横方向の熱流を考慮した理論を新たに展開し,熱流の影響を調べた.これによると,熱流が大きくなるにつれ臨界温度比が高くなる一方,増幅率は次第に低下することが明らかになった.これらの結果は実験結果と定性的に一致しており,実験と理論との不一致の原因は横方向の熱流の影響であると結論できる.再度実施した実験および新たに展開した理論は,Journal of the Physical Society of Japanに2編の論文に公表されている. 一方,昨年度からの継続の課題である,不安定化から自励振動に至るシミュレーションにおいて温度勾配を課すスタック両端での接続条件を検討し直した.スタック両端での流路の急拡大・急縮小に伴う渦や剥離による損失と熱流の影響を考慮した接続条件を導出した.この条件をシミュレーションに組み込む変更を現在行っているが,結果はまだ得られていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は未曾有の新型肺炎の蔓延により研究活動が十分に行えず,実験は代表者が一人で行い,分担者と協力して行う実験が計画していた通りには実施できなかった.加えて代表者が年度末に移動することになったため,実験装置を分担者の所に移設せざるを得なくなったことも計画が遅れている一因である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は新型肺炎の状況次第ではあるが,計画していた実験を行うには分担者が所属する大学に安全に出張し滞在できることがまず第一条件になる.これが可能になれば分担者と協力し実験を速やかに再開する計画である.
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Research Products
(3 results)