2018 Fiscal Year Annual Research Report
Impulse-driven Capsule for Medical Inspection
Project/Area Number |
18H01394
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 高廣 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (10367401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 秀夫 九州工業大学, 保健センター, 教授 (70341518) [Withdrawn]
村上 直 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (90443499)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | カプセル / 内視鏡 / 自走 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は生きたイヌの腸内でカプセルを走行させることに重点を置いて研究を進めた。腸内のカプセル走行を内視鏡により確認し、動画を撮影することに成功した。動画からの推定では秒速数mmの速度が平均すると観察できた。研究項目は、当初の計画に対応させて次の3点である。 (1)カプセル走行機構の小型化(担当:伊藤): カプセル内にカメラと回路のスペースを確保するため、走行機構を小型強力化した。走行機構を構成するコイルは、巻き方を2分割して動作力を増し、巻き線機を用いて稠密に巻くことで限られたスペースでも磁力を向上させた。また、ネオジウム磁石を用いて磁力を増した。最適な磁石長さを、解析ソフトを用いて求めた。また、走行機構のホルダに微小な穴をあけ空気の流通を可能とすることにより、空気抵抗を減らし、従来の出力であった0.1Nから2Nへと強力化した。 (2)任意方向移動機構の検討、開発、改良(担当:伊藤): 大腸内を逆走できるよう、振動と突起を用いた凸部乗り越えメカニズムを検討する計画であった。しかし、イヌの腸内の走行実験により、ひだ乗り越えよりも、腸壁による振動吸収を防ぐ振動数、条件を求める方が先決と判明した。そこで、豚の腸実験により周波数を従来の約1/2とし、カプセルを走行させることができた。生きたイヌの実験に応用し、走行を確認できた。 (3)理論解析結果を用いた走行シミュレーションによる検討(担当:伊藤): 上記アクチュエータ強力化のために、磁力の解析シミュレーションを行い、走行機構設計の最適化に生かした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生きたイヌの腸内におけるカプセル自走を、内視鏡観察により確認できた。当初は、大腸内を逆走できるよう、振動と突起を用いた凸部乗り越えメカニズムを検討する計画であった。しかし、イヌの腸内の走行実験により、ひだ乗り越えよりも、腸壁による振動吸収を防ぐ振動数、条件を求める方が先決と判明した。そこで、1)計算機シミュレーションによる、走行機構内コイルの磁力最適化設計、2)前述解析結果を用いた走行機構の小型強力化、を経て、豚の腸実験により周波数を従来の約1/2とし、カプセルを走行させることができた。生きたイヌの実験に応用し、走行を確認できた。以上により、腸内走行を達成し目標を計画通り達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
カメラを搭載しての走行、画像伝送を実現する。
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