2019 Fiscal Year Annual Research Report
放電活性種の生成機構解明に向けた超高性能な電子密度可視化技術の創出
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18H01418
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
稲田 優貴 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (00735532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前山 光明 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (00196875)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 大気圧プラズマ / 電子密度 / 化学活性種 |
Outline of Annual Research Achievements |
大気圧プラズマ内で生成される化学活性種の応用技術は、石油の燃費を飛躍的に向上させる燃焼技術や環境汚染物質の浄化技術、特定疾患の選択的治療技術などに代表されるよう多岐にわたるが、その生成機構には未解明な部分が数多く存在する。これは、大気圧プラズマの挙動が非常に難解であるために、化学活性種の生成源である電子の密度が現状技術では測定できないことが一因として挙げられる。そこで本研究の目的は、大気圧プラズマ内の2次元電子密度分布が超高感度かつ高時間分解能でシングルショット撮影できる計測ツールを開発することである。 本研究では昨年度、干渉イメージング方式を新規導入することでセンサの高感度化を実現し、1桁程度の感度改善を実現した。これにより、従来センサでは測定が困難だったプラズマ内部の電子密度を測定することに世界で初めて成功した。 そこで本年度は、その測定結果の妥当性を検証すべく、測定原理が全く異なるセンサを用いて同様のプラズマに対して電子密度の測定を行った。その結果、両者とも測定精度の範囲で良好な一致を示しており、昨年度得た実験結果の妥当性を実証することが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響により、センサの高感度化に使用するカメラの修理が遅延したため。
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Strategy for Future Research Activity |
干渉イメージング方式を導入した電子密度可視化センサにおいて更なる高感度化を実現すべく、波長変換技術を適用することを考えていたが、高解像度の撮像系を構築することでも高感度化が実現できるとの見通しを本年度の検討により得たため、その有効性を実験的に実証し、従来比5倍の高感度化を目指す。
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