2018 Fiscal Year Annual Research Report
Developement of inovative thirmal conductive composite insulating materal using electrostatic adsorption method
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18H01425
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
村上 義信 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10342495)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 熱可塑性ポリイミド / 六方晶窒化ホウ素 / コンポジット絶縁材料 / 絶縁破壊の強さ / 熱伝導率 |
Outline of Annual Research Achievements |
低コスト化による薄板化などの要求からセラミックスに変わる放熱特性と絶縁特性の両方の特性を兼ね備えた新たなる材料の開発が急務となっている。。当該研究では製法が簡単、スケールアップも用意、熱可塑性高分子においてもコンポジット材料の作製ができるなどの特徴をもつ静電吸着法を用いて放熱コンポジット絶縁板を作製した。絶縁破壊のっ強さ、熱伝導率などの物性、ならびにそれらの相互関係等も明らかにし、最も要求性能が高い自動車用パワーモジュールにも適用可能な放熱コンポジット絶縁板を静電吸着法を用いて創製することが当該研究の目的である。 各種条件下において熱可塑性ポリイミド(tPI)/窒化ホウ素(BN)コンポジット絶縁材料を静電吸着法にて作製し、絶縁破壊の強さ(Fb)および熱伝導率を評価した。 h-BNの含有量が高い場合には,電気的弱点となるtPI/h-BNの界面(絶縁破壊経路)の電極極間における割合が増加するため,またはh-BN間隔が短くなるため,もしくはその両方のため,h-BN含有量の増加と共に直流または交流絶縁破壊の強さが低下すると考えられた。また,本実験条件下においてはコンポジット材料中には絶縁破壊の強さを大幅に低下させる空隙は存在していないため、直流絶縁破壊の強さと交流絶縁破壊の強さ(ゼロピーク値)はほぼ同等の値を示したと考えられた。 一方,厚さ(=熱伝導率測定)方向に対して平行方向に配向しているh-BNの電極間における単位面積当たりの割合が高いため,または厚さ方向に対するh-BNの間隔が短くなるため,もしくはその両方のため,h-BN含有量の増加とともに熱伝導率が増加したと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
これまでに開発た放熱性コンポジット材料に耐熱性を付加するため高分子材料としはtPIを用いたが、当初はtPIは不定形であり静電吸着ができる条件出しに時間が必要と予想していたが、tPI粒子の分級方法を改良することにより比較的短時間でtPI/hBNコンポジット材料を作製することができた。H31年度以降に予定されたいた基礎電気的・熱的特性の把握も前倒しで把握できた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記したように最終目標である自動車用パワーモジュールへの適用可能な特性(絶縁破壊強度100 kV/mm、熱伝導率10 W/mK)をもつ放熱性コンポジット絶縁材料の作製手順は確立されたため、機械的強度などの他の物性を評価するとともに、さらなる電気的特性、熱的特性の向上を目指して放熱性コンポジット絶縁材料の開発を実施する。
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