2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high-power density three-phase ac-dc converter based on single-stage ac frequency conversion solid stage transformer
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18H01428
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
三島 智和 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (40370019)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | パワーエレクトロニクス / 三相整流回路 / 高周波リンク / 単相交流直接変換回路 / 共振形電力変換器 / ソフトスイッチング / 半導体電力変圧器 |
Outline of Annual Research Achievements |
提案する三相AC-DCコンバータにおいて,1)応用分野に応じた回路方式の考案,2)理論による回路動作解析,3)シミュレーションによる動作動作確認,4)ミニモデル試作器の設計・製作,5) 試作器実験を実施した。回路方式として,分散電源やEVバッテリ急速受電器,48Vデータセンター給電システムへの適用を狙い,大電流出力並列型各相制御(Phase modular)方式三相AC-DCコンバータを考案した。専用コンピュータによる解析を経て,2.2kW-20kHzの試作器を作成し,実験による詳細は評価を行った。これより,1)商用周波60Hz三相電源から中間段高周波リンクへのシングルステージ周波数変換,2)三相電源電流の高力率動作(歪み率約2%),3)三相電流の瞬時合成による直流電流生成,4)入力から出力まで大容量コンデンサを一切不要(ケミコンレス),および5)電力変換効率83.6%を実証した。より高効率な電力変換と回路体積の小型化を狙い,現在,1)時期部品の小型軽量化,2)動作スイッチング周波数の高周波化(最大 50kHz)の検討を行っている。
単相システムについては,高周波リンク方式低周波ー低周波交流直接変換回路を新たに考案した。特徴として,高周波変圧器1次側回路は上述の三相システムと同様ながら,その2次側を双方向自励式スイッチを適用しした高周波-低周波ダイレクト変換装置である。シミュレーションによりその有効性を確認した。次年度においては,実験により詳細に検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した三相システムの回路考案から試作器実験まで順調に成果を出している。回路構造については,ワールドワイド電源に対応すべく85V~225Vへの対応も確認しており,所望の電力変換を達成することを実証している。また,電力変換器としての基本的な特性について,周波数変換や多重化による低リプル化などを実験より実証することに成功した。電力変換効率が当初想定していた90%以上を達成しておらず,この観点から課題は残っている。単相システムについては,理論動作等についてシミュレーションによる評価を中心に行い,実験により検証が今後の課題として残っている。以上から総合的に判断し,現時点での進捗を「概ね順調に進展している」に値すると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
三相システムにおいては,1)動作周波数の向上(最大50kHz)による入力リアクトルの小型化と低損失化,2)位相シフトパルス幅変調制御によるパワー半導体スイッチのソフトスイッチング領域の拡大,3)各phase modular内部配線の低インダクタンス(実装改良)などを予定している。これにより,共振電流によるリアクトルでの損失を抑え高効率化を図るとともに,スイッチングによるサージ電圧の抑制とスイッチ耐圧の低減,それによるパワー半導体スイッチでの低損失化および電磁ノイズの低減を行い,目標ととする93%~95%の高効率三相整流動作を狙う。
単相システムについては,特徴である高周波トランス2次側の単相周波数直接変換回路に双方向スイッチにGaNパワートランジスタを適用し,その高周波化および高効率化を図り,電力変換段数の削減と同時に従来の単相電力変換器では達成し得ないケミコンレス構造によるメンテナンスフリーを実現する。
初年度中に得られた研究成は,2019年度2つの国際会議で発表予定であり,インパクトファクター付海外論文誌に投稿する。
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Research Products
(3 results)