2018 Fiscal Year Annual Research Report
Space-Time Interaction Design: Fusion of Stochastic Geometry and Game Theory
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18H01442
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 高至 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (30423015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守倉 正博 京都大学, 情報学研究科, 教授 (20467400)
西尾 理志 京都大学, 情報学研究科, 助教 (80711522)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 無線ネットワーク / ゲーム理論 / 確率幾何 |
Outline of Annual Research Achievements |
マスカスタマイゼーションの実現にあたっては、生産設備の恒常的なレイアウト変更が生じ、それに伴う電波伝搬環境の時間軸上の変化があったとしても、無線ネットワークの接続性が確保され続ける必要がある。加えて、指向性が強く遮蔽に弱いミリ波の利用や、電波を外部に漏らさない物理層セキュリティの観点により、物理レイアウトと無線ネットワークの空間デザインは不可分となりインタラクションを持つ。本研究の目的は、これら時間・空間・インタラクションという3つの観点を踏まえた、物理的レイアウトと無線ネットワークの自律構成可能なデザイン技術の確立であり、これを時空インタラクションデザイン技術と呼ぶこととする。 本年度は確率幾何・強化学習それぞれについてゲーム理論・無線リソース制御との融合方策を無線通信ネットワーク一般において検討した。具体的には、まずセルラシステム上り回線における代表的な無線リソース制御であるマルチユーザスケジューリング効果の確率幾何解析を行い、信号対干渉電力比SIRの相補累積分布関数や、平均伝送速度、マルチユーザダイバーシチ利得を明らかにした。また、ミリ波無線システムにおけるハンドオーバ制御を強化学習をベースに実行する手法を提案した。この際、広帯域オシロスコープを導入し、ミリ波無線LANにおける受信電力の特性測定を実施した。また、測定された特性を元に深層学習を用いた受信信号の予測方式の評価を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在ジャーナル論文1報、国際会議3報を投稿中であり、当初予定通りの進捗と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、確率幾何・強化学習それぞれについてゲーム理論・無線リソース制御との融合方策を無線通信ネットワーク一般において検討する。チャネル割当など具体的無線リソース制御を前提として、強化学習および確率幾何の融合方策を検討する。強化学習においては環境情報の把握が必要である一方、電波干渉などを正確に把握するために長時間にわたって測定すること自体には意味がない。そこで、確率幾何の知見を用いることで干渉の一部のサンプルにより、分布全体を予測しながら強化学習を行う方式を検討する。また、環境情報として無線局の接続性を用いて機械学習を進める際に有用と考えられる、グラフ畳み込みを用いた特徴抽出の検討を行う。これらに加え、ミリ波無線システムにおけるハンドオーバ制御を強化学習をベースに実行する手法を検討するほか、これら理論解析に加え、工場・倉庫を想定した環境で、ミリ波無線LANにおける情報収集の評価を行う。
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Research Products
(8 results)