2018 Fiscal Year Annual Research Report
High-speed lensless multispectral three-dimensional motion-picture imaging method with natural light
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18H01456
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| Research Institution | National Institute of Informatics |
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Principal Investigator |
田原 樹 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 特任准教授 (50709095)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | ディジタルホログラフィ / インコヒーレントホログラフィ / マルチカラーホログラフィ / ホログラフィック波長多重 / 波長選択抽出位相シフト法 / 単一露光インコヒーレントカラーホログラフィ / 結像レンズレスカラー3次元顕微鏡 / ディジタルホログラフィック顕微鏡 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
今年度は，以下に記す通り，当初の実施計画に概ね沿う形で研究遂行した。
まず，技術の原理を実証するための基礎光学システムに必要な，単板単色高速度カメラを選定し，基礎光学システムを構築可能にした。高フレームレートを有する高速度カメラは，放熱処理のために一般的に振動源を有し外乱を発生させる。振動源が干渉縞画像に著しく悪影響を及ぼすことを実験的に確認したため，フレームレートを重視するだけでなく当該問題を解決する必要があると判断した。その解決のために，当該外乱が著しく抑制され要求使用を満たすカメラを調査の上で実験的に検証し，複数台の候補から振動量が最小のカメラを選択することができた。また，除震機能付き光学定盤を配備し，システムを構築することができた。インコヒーレント光のホログラム取得においては，RGBのカラーインコヒーレントホログラムの単一露光記録実験を行ない，1枚のインコヒーレント光の記録画像からRGBのホログラフィック画像を再生できることを実証できた。まずは3波長情報の3次元動画像記録が可能であることを確認できた。
次に，本課題を達成するための信号処理アルゴリズムを検討した。検討した結果として，一つの方法として，光学システムにより得られた波長多重画像群から数理を用いて波長情報を抽出するための信号処理アルゴリズムを確立した。検討から既存のフーリエ分光では解けない条件下でも適用可能な形を見出し，最低限，原理の実証に必要な処理を導き出すことに成功した。波長多重方式の性能評価として，汎用の撮像素子の性能でも多波長の多重記録に問題ないことを数値計算により確認した。アルゴリズムの検証として，準コヒーレント光験であるレーザダイオードを用いた3波長記録の実験を行ない，波長多重画像群から波長情報を抽出できることを実証した。アルゴリズムの改良，性能を向上させる方法の検討は引き続き継続して行なう。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度，以下に述べる(1)-(8)の理由により，おおむね順調に研究進展していると自己評価した。
(1)技術の原理実証のために必要な基礎光学システムを構築できていること，(2)基礎光学システムに必要であり，干渉縞画像の取得において著しく悪影響を及ぼす振動源のない，高フレームレートの単板単色高速度カメラを選定できたこと，(3)本研究課題の達成に重要な要素である除震機能付き光学定盤を導入できたこと，(4)インコヒーレントマルチカラーホログラムを単一露光記録により取得し，マルチカラー3次元画像再生できることを実証できたため，マルチスペクトルの3次元動画像センシングが実現可能であることを示せたこと，(5)光学システムにより得られた波長多重画像群から数理を用いて波長情報を抽出するための信号処理アルゴリズムを確立したこと，(6) (5)のアルゴリズムが，既存のフーリエ分光では解けない条件下でも適用可能であり，光学システムに非線形的な駆動があっても解けるように適用範囲を拡張できたこと，(7)汎用の撮像素子の性能でも多波長のホログラフィック多重記録が可能であることを数値計算により確認できたこと，(8) (5)のアルゴリズムの検証として，準コヒーレント光験であるレーザダイオードを用いた3波長記録の実験を行ない，波長多重画像群から波長情報を抽出できることを実証したこと
以上より，交付申請書と見比べて，当初立てた研究実施計画に沿って研究遂行できている。また，(4)を達成したことは，計画当初よりも高い時間分解能のインコヒーレントマルチカラーホログラムの取得を示しており，インコヒーレントホログラフィにおける空間，時間，波長分解能の光学設計にさらなる選択肢を与えられるという知見を示せた。この点においては当初の計画以上に進展していると自己評価する。
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| Strategy for Future Research Activity |
4か年計画の初年度としておおむね順調に研究推進できたため，平成３１年度科学研究費助成事業（科学研究費補助金）交付申請書に記載の計画通りに進める。
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Research Products
(8 results)
