2021 Fiscal Year Annual Research Report
Novel Mechanism of Polarization Rotation Induced at Artificial Ferroelectric Interfaces
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18H01474
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 智明 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (80509349)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 強誘電体 / 分極 / 人工超格子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「分極が不連続な人工界面」を用いて、単体の強誘電体では達成できない「可逆的かつ大きな分極回転」を実現することにある。具体的には、 ・分極の方位が異なる強誘電体/強誘電体人工界面における分極の遷移構造 ・分極の有無が異なる強誘電体/常誘電体人工界面における分極の渦(ボルテックス)構造 の2つに着目し、エピタキシャル成長した急峻な人工界面を多数有する超格子薄膜を作製し、電場に対する分極応答を系統的かつ定量的に明らかにする。 本年度は、これまで取り組んできた、項目(1)の分極の方位が異なる強誘電体/強誘電体人工界面と、項目(2)の分極の有無が異なる強誘電体/常誘電体人工界面における電場応答の詳細を明らかにするために、圧電格子歪みと分極方位の印加電界依存性の理解に取り組み、熱力学現象論との比較を行った。これにより、特に強誘電体/強誘電体人工界面を有する(111)エピタキシャル成長した正方晶Pb(Zr,Ti)O3 (PZT)/菱面体晶PZT人工超格子薄膜で観察された大きな電場応答が、分極方位が異なるaac相とr相の電場誘起相転移で説明できることを明らかにした。 また、分極不連続界面の設計指針として、これまでの研究で得られた知見が他の材料系にも適用できるかを検証するために、環境適合性の高い非鉛圧電体として知られる(K, Na)NbO3 (KNN)について、界面の電気的・機械的境界条件が分極の電場応答に与える影響を検討した。熱力学現象論を用いた計算検証の結果、極薄いKNN層に僅かに引張歪みを導入することで圧電応答が増加する可能性を見出した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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