2018 Fiscal Year Annual Research Report
Three dimensional elasto-plastic behavior and structural performance of steel subframe with floor slab
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18H01580
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| Research Institution | Utsunomiya University |
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Principal Investigator |
中野 達也 宇都宮大学, 地域デザイン科学部, 准教授 (00361361)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
聲高 裕治 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80343234)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 柱梁接合部 / 床スラブ / ３次元挙動 / 載荷実験 / 有限要素解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，角形鋼管柱とＨ形鋼梁で構成される鋼構造ラーメン構造について，多方向入力を受ける床スラブ付き立体柱梁部分架構を対象に，架構全体および柱・梁・パネル・床スラブそれぞれの３次元弾塑性挙動，柱梁接合部近傍における応力伝達機構，剛性ならびに耐力・塑性変形能力などの終局限界性能を解明することを目的としている．
床スラブが取り付くと，梁およびパネルの曲げ耐力は合成効果により上昇する．また，柱およびパネルの曲げ耐力は０度方向入力時に比べて４５度方向入力時の方が低下する．そのため中柱梁接合部では，４５度方向入力を考慮すると純鉄骨の想定でも梁やパネルに比べて柱の曲げ耐力が相対的に小さくなり易い．これに床スラブの合成効果が及ぶと，梁とパネルの曲げ耐力が増加することで柱がさらに弱くなる上に，床スラブは曲げ圧縮側の柱面を押し込むため，柱の局部座屈が助長される可能性が考えられる．
そこで１年目は，床スラブ付き中柱梁部分架構を対象として載荷実験を行った．実験パラメータは架構形状，載荷方向，部材間耐力比である．架構形状はト字形と十字形，載荷方向は０度方向と４５度方向である．部材間耐力比は，架構形状と載荷方向で変化するものに加えて，柱・パネルの板厚で変えた試験体も用意した．床スラブはシングル配筋の等厚スラブで，スタッドは完全合成梁を満足する本数を確保した．
実験結果から，次の知見が得られた．［1］架構形状が同じであっても，載荷方向が０度方向と４５度方向の場合で架構全体の曲げ耐力，崩壊機構，終局状態が異なるケースがあることを実験的に確認した．［2］床スラブ表面のひび割れパターンは，実験パラメータによらず概ね共通しており，柱コーナー部近傍でコンクリートが引張側となる箇所から生じた後，主として梁フランジの縁に沿って進展した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今回の実験では，試験体に床スラブが取り付いており，通常の構造実験で用いられる接触式変位計を用いて立体十字架構試験体の仕口まわりの変位を実測するのは非常に困難であるため，モーションキャプチャによる３次元座標計測システムを整備した．しかし，研究資金の関係から，計測値の確認やその処理などを行うソフトウェアの仕様がオフライン時に限定されたものに留まった．そのため，実験は期間内に完了できたが，柱・梁・パネル各部材の弾塑性挙動に関するデータ整理は未完の状況である．
また，当初計画では実験の前に有限要素法解析を実施して実験パラメータを決定する予定であったが，床スラブのモデル化に難航したため先に実験を行う計画に変更した．
以上２点の理由から，年度計画に対してはやや遅れていると判断する．
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| Strategy for Future Research Activity |
まずは１年目に完了する予定であった実験データの整理・分析と，実験を再現した有限要素法解析を実施して，研究計画の遅れを取り戻す．
並行して，当初から２年目に計画していた床スラブ付き隅柱梁部分架構の検討を推進する．実験パラメータは，柱梁耐力比，床スラブの有無，載荷方向（０度方向，梁２本への作用モーメントが同方向の場合と異方向の場合の２種類の４５度方向入力）を考えている．
また，１年目に調達した３次元座標計測システムは，経費の制限によりデータ処理がオフライン時に限定されている．静的な載荷実験ではリアルタイムでの挙動のモニタリングが極めて重要であるため，別途現有しているデータ収録ソフトウェアを改良して上記の３次元座標計測システムとの連動化を検討し，半リアルタイム計測システムを構築する．
得られた成果を取りまとめて，学会発表および論文投稿などを行う．
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Research Products
(1 results)
